ひっかかる女優 清水葉月 #1 電車の中の女 (1/3ページ)
ハギニワ氏に「君が好きなところで撮影しようよ」と言われて、女優の清水葉月さんがじゃあ、と提案したのが、“電車の中”だった。
「前日の夜、地下鉄に乗って窓に映った自分を見ていて、これだな、と思ったんです。電車の中って、逃げ場がないじゃないですか。否応なく、素の自分がそこに立っていて、『突きつけられた!』って思ったんです」
理由はもうひとつ、ある。
「電車の中で人間観察、よくするんです。あるとき、私の前に座っていた女の人を見たらその人、自分の肩にかけているストールのフリンジが1本ほつれているのを、必死で直そうとしていて。すごく哀しそうな顔で、涙ぽろぽろ流しながら。こんな日常の中にも、予想もつかないドラマがあるんだって、すごく印象的で」
というわけで今週は、葉月さんが演じる、電車の中の女。どこにでもいそうで、どこにもいない、ミステリアスな女です。
1990年8月11日愛知県生まれ。高校在学中に受けたオーディションに合格し初舞台を踏む。それ以降舞台を中心に活動。近年は映画、ドラマなど映像作品にも出演している。1月の二兎社『書く女』に続き5月、劇団イキウメでは2作品目となる『太陽』(作・演出:前川知大)に出演する。