交通費や残業代の不正受給が発覚!経営者として正しい法的な対応とは? (2/2ページ)
不正受給があったことが確定すれば、会社の就業規則の定めに則り、懲戒処分を行うことになります」(濱悠吾弁護士)
ちなみにこの場合、懲戒解雇という処分は妥当だろうか。
「出張費や残業代の不正受給が発覚した際に、そのことを理由として解雇を行えるかは一概には言えません」(濱悠吾弁護士)
「もっとも、出張費や残業代の不正受給は、刑法上の詐欺罪に該当する重大な違法行為ですし、企業秩序も大きく損なわれますので、過去には、解雇を有効とする裁判例が比較的多かったといえます」(濱悠吾弁護士)
■不正受給費を給料から天引きしてはだめ!
最後に、不正受給費の返還は、給料から天引きしても問題はないのだろうか。
「不正受給費の返還する方法として、給料から天引きを行うことは、労働基準法で定める『賃金全額払いの原則』に違反する可能性が高いといえます。そのため、手続が面倒でも給料とは別に、支払いを行わせることが必要です」
給料からの天引きが最も楽な方法に思えるが、それについては違法となる可能性が高いため控えるようご注意頂きたい。
またそもそも不正受給は、濱悠吾弁護士が言うように、詐欺罪(懲役10年以下)という立派な犯罪であることも忘れてはならない。