冬はPM2.5本番? 日本の第一人者に「越境大気汚染」の現状について聞いた! (3/3ページ)

学生の窓口

2015年の末などに北京などで汚染がひどいというニュースがあったのはこのような理由によります。

ただ、北京でもきれいな青空を見られることがあります。これは、気象状況が変化し、季節風が吹いてこの汚染物質が移動することによって起こります。そして、また汚染物質が滞留する、これの繰り返しです。

――移動するということは、日本にもやって来るということですか?

竹村教授 はい。冬は発生源付近で汚染物質が滞留して大気汚染がひどくなり、それが季節風に乗って一部が越境飛来することがあります。ただし、越境飛来しやすいシーズンは、3月頃から梅雨の前半にかけてです。この時期は、中国の空気が日本へ流れやすい気象条件です。

――そろそろ黄砂のシーズンになるのですが、黄砂がPM2.5に汚染されているということはあるのでしょうか?

竹村教授 黄砂は3月中旬から5月ぐらいまで続くものですが、PM2.5も黄砂もそれぞれが人体に良い影響を与えるものではありません。ですが、タクラマカン砂漠やゴビ砂漠発祥の黄砂は、中国都市部上空を通過し、日本にやって来ます。つまり、PM2.5と一緒にやって来ることがほとんどです。黄砂が飛んで来るのが見えるということはPM2.5にも注意しないといけないということです。

――ありがとうございました。

これからPM2.5や黄砂が飛来するシーズンになりますが、『SPRINTARS』の予測データを見て、あまりにPM2.5の濃度が高い場合にはマスクや空気清浄機など、自衛手段を講じるのがいいのではないでしょうか。

⇒『SPRINTARS』公式サイト
http://sprintars.net/

(高橋モータース@dcp)

「冬はPM2.5本番? 日本の第一人者に「越境大気汚染」の現状について聞いた!」のページです。デイリーニュースオンラインは、日本と海外の違いニュース中国海外社会などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る