トヨタが実践!仕事のムダが見つかる考え方「7つのムダ」とは? (2/2ページ)
(2)加工のムダ
生産(工程の進み具合)や品質(加工品の精度)には、なんら貢献しない不必要な加工のことをさします。
社内の関係者限定の資料なのに、アニメーションや装飾など、必要のないところに凝った資料などがこれ。
加工のムダは、仕事の目的が共有されていないことから生じることが多いため、目的を共有することが大切。
(3)在庫のムダ
必要以上の完成品、部品、材料などのこと。オフィスでは、文具、書類、データなどにあたります。
ちなみに、メールの返信をせずに放置しておくのも在庫のムダになるのだとか。相手への返信メールが遅れれば遅れるほど、仕事の段取りに支障が出て、スケジュールに響くもの。よって、空いている時間を使ってこまめに返信すべき。
(4)動作のムダ
付加価値を生まない動きのこと。たとえば、部品をとるためにしゃがむ、資料をとるために手を伸ばす動作など。
大切なのは整理整頓で、「いるもの」と「いらないもの」に分けて「いらないもの」は捨て、「必要なもの」を「必要なとき」に「必要なだけ」取り出せるようにしておくことが重要。
(5)運搬のムダ
付加価値を生まない歩行、モノの運搬、情報の流れのこと。たとえば席とコピー機の間を何度も往復するとか、必要もないのに上司に情報確認することなどだそうです。
たとえばモノをとりに行ったら、一度で必要なものがすべて揃うようなレイアウトにすることなども、運搬のムダを減らす方法のひとつ。
(6)つくりすぎのムダ
必要な量以上に多くつくったり、必要なタイミングよりも早くつくったりすること。たとえば3製品分でよい詳細資料を、10製品分作成するなど。
このムダを避ける方法のひとつは、「なくせないか?」「やめられないか?」という意識を持つことだそうです。
(7)不良・手なおしのムダ
廃棄せざるを得ないものや、やりなおしや修正が必要な仕事をしてしまうこと。1週間前と同じミスをするなどが、これにあたるといいます。
このムダを防ぐために重要なのが、「自工程完結」という考え方。自分の工程で品質を保証できるくらいまでつくり込み、やりなおしや修正が発生しないようにするということです。
*
生産現場でのムダを排除することが第一の目的であるだけに、たとえば(4)などには厳しすぎる印象もあります。
しかし、徹底的にムダを省いて管理された作業現場で研ぎ澄まされたメソッドであることは事実。その何割かを自身の職場環境に当てはめてみれば、合理性を高めることはできそうです。
(文/書評家・印南敦史)
【参考】
※OJTソリューションズ(2015)『トヨタの段取り』KADOKAWA