「冬の便秘」は死を招く!! 寒い季節に悪くなる“便通の改善法”とは? (2/4ページ)
「便秘が続いて、硬すぎて便が出なくなり、無理して出したら痔になってしまった患者さんもいます。そうなると痛いから、ますます便が出にくくなるという“負の連鎖”に苦しむことになるのです。見ていて、とても気の毒ですね」
しかも、冬の便秘は命に関わる事態に発展することもあるという。前出の大久保医師は、こう話す。「夜中に便意を催し、寒いトイレで思い切りいきんだら、心筋梗塞を起こしてしまった患者さんもいます。メタボ健診で高血糖や高血圧、高脂血症があり、動脈硬化を指摘されながら、なかなか改善できなかった人ですが、おそらく暖かい部屋から急に寒いトイレに行き、また、強くいきんだために、血圧が急に上がって冠動脈に一気に負担がかかったのでしょう」
過去に、脳梗塞や心筋梗塞を起こしたことのある人は、寒いトイレでなくても強くいきむのは危険だという。さらに、持病の悪化以外にも、急激な血圧の変化によって血の巡りが悪くなり、意識が消失するケースもあるというのだ。また寒いからといって、食欲に任せて、肉や揚げ物、チーズ料理など脂質の多いものばかり食べて、ついつい酒量も増えて……。そんな生活をするのも危険だ。暴飲暴食をしていた人がある日、いきなり大量下血で救急搬送されることも珍しくないという。
「大腸憩室(けいしつ)炎といって、大腸の壁が炎症を起こして壊れることによって、部分的に袋状に外に飛び出してしまうことがあるのです。そこに便が溜まると、炎症がさらに悪化して大出血を招きます。食の欧米化に伴い、最近多くなっている病気の一つです」(同) また、大久保医師は、意外な病気が便秘の原因になることがあると指摘する。「糖尿病の人は、その合併症である神経障害によって便秘が起こります。パーキンソン病や脳神経系の病気でも、初期から便秘に苦しむ患者さんが多いし、甲状腺の機能が低下している人も、便秘からお腹が張り、不快感などを訴えます」
一方で、病気の治療薬の副作用で、便秘が起きることも少なくないと言う。「排尿障害の薬である抗コリン薬は、便秘を起こす原因になります。中高年になって前立腺肥大でオシッコが出にくくなり、薬をもらっている人は気をつけてほしいですね。高血圧の薬で便秘を起こしやすいのが、カルシウム拮抗薬。