目に見えない事実がそこにある。負の感情に支配され人に寛容になれない時の処方箋

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目に見えない事実がそこにある。負の感情に支配され人に寛容になれない時の処方箋
目に見えない事実がそこにある。負の感情に支配され人に寛容になれない時の処方箋


 インドの独立運動の中心人物で非抵抗運動家のマハトマ・ガンジーがかつて「弱い者ほど相手を許すことができない。人を許せることは強さ証である」と言ったように、人類にとって最も難しいことの一つに“自分に害をもたらした人を心から許すこと”がある。

 人間なら誰でも過ちを犯すことがある。絶対に自分は大丈夫だと思っていても、人生において”絶対”は死ぬ運命以外にはないのだ。

 ここでいう過ちとは、日常における感じの不愉快なふるまいや非常識な行動、人の心を傷つけるような行為のことであり、凶悪犯罪はその範疇ではない。

その人物を深く知り好感を持っていれば許しやすくなる

 自分が愛してやまない人だって過ちを犯すことがある。しかし、愛する人や友達の過ちなら、他人に対するより寛容になれるのではないだろうか?時間が掛かったとしても許しやすくなれるのはなぜだろうか?

 皆、この世に完璧な人なんていないと知っている。自分の愛する人には、「今回はこんな被害にあったけど、本来は思いやりがあって優しい人だしな」と、思える場合もある。

 そう思えるのは、その人物を知っているからである。何か起こったとしても、それは状況的なもので、その人の人格を正確に示すものではないと分かっているから。


許すのが困難になる理由

 心から許すことが困難になるのは、この規則を全ての人に当てはめようとするときであろう。この星には70億人以上の人間が存在し、大都市で生活する人は毎日、毎日、多くの人と接する生活を送っている。

 学校や、会社(特に多くの会社が入っている高層ビルで働く場合など)、デパートなどに行くと、実に多くの人と接することになる。公共機関を使って街に出たり、仕事まで歩くだけでも多くの人とすれ違う。毎日、多数の人物と接すると、すべて自分の予定通りにならないことも多いし、不愉快な出来事もあるだろう。

 上司は鬼軍曹で何かあるごとに責めたててくる。車を運転しているときに、片手に携帯を持ちながら運転している女性が割り込んできて、危うく交通事故になりかけた。学校で同じグループになったヤツが、家族が金持ちだと自慢話ばかりしてくる。などなど。


相手を決めつけることでさらに許せなくなる

 自分が不愉快になったときに、私たちが取りやすい反応は、その人物を決め付けることだ。例えば、“上司は嫌な奴”、“車を運転している女性は無鉄砲で向こう見ずな人”、“同じグループの生徒は親から甘やかされたクソがき”、と決め付けてしまう。そう思っていることを口に出そうと、内心に留めておこうと、その後の結果は同じだ。

 このような偏見的な感情を持つのは、相手のことや、なぜ相手がそのような行動を取っているのか知らないことに起因する。人間というのはとても複雑な生き物で、多かれ少なかれ、その行動にはそのときの環境や状況というものが関係してくる。

 自分の友達や愛している人だと寛容的になれるのは、その人物の生い立ちや現在の状況などを知っているから。では、自分が彼らの個人的事情を知らないまま、目で見たものだけで判断を下すというのは理にかなっているのだろうか?

 鬼軍曹の上司は、もしかしたら厳しい親のもとで育ち自分でも気づかないうちに、他人に厳しくなってしまったのかもしれない。しかし、その人物に思いやりや同情の心がないと決めることはできない。

 無防備な運転の女性は、彼女の夫が癌で容態が急変し、急いで病院に向かっていた途中だったのかもしれない。

 自慢ばかりする生徒は、親が仕事ばかりで愛情を受けずに育ってしまい、金持ちだと自慢することで社会的不安を隠しているのかもしれない。

 これは例え話だが、実際には誰にでも、他人の目からは見えない事実がある。


人に寛容になることで自分の心を解放できる

 だからと言って、この記事は悪い行動を容認しようという意図ではない。人間なら皆、優しい心で尊敬を払われるに値するが、中には正当化できないような行いもあるだろう。

 それでも、不愉快な行動を目の当たりにしたときに、負の考えや感情を抱くことは、結局自分が更に嫌な気分になるだけで、負が増えるだけである。

 大抵の人には良心は宿っている。その良心は心の奥深くにあり親しい人にしか見えない場合もある。だから、当人の個人的事情を知らなければ、デフォルトで一番好ましい状況を推定してあげればいい。

 よく言われているように、「目には目を」の世界では、皆が盲目になってしまう。不愉快な行動にあったとき、嫌な気分にさせられたとき、「まるごと嫌な奴」のレッテルを張らず、出来る限り肯定的な見方をすれば、この世はもっと住みやすい世界になるはずだ。

 負の感情に支配されると、すべてを恨み、憎むようになり、今目の前にあるささやかな幸せが見えくなってしまう。


via:elitedaily.・translated melondeau / edited by parumo

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