言葉で表現された“大森靖子”を本人が覗いたら――大森靖子『かけがえのないマグマ』インタビュー(1) (2/5ページ)
(取材・構成・文/カナイモトキ、写真/ヤマダヨウスケ)
■大森靖子はなぜ最果タヒを選んだのか?
――この『かけがえのないマグマ』は、共著ではありますが、大森さんにとって初めての単行本になります。自分の言葉が書籍という形になってみていかがですか?
大森靖子さん(以下、大森):あ、私が書いたわけではないので(笑)。もし自分が書いていたとしたら、多分もっと言葉を分からないように選んでしまうから、誰にでも分かるように書けなかったと思うんですよ。
でも、今回は最果タヒさんに私のことを書いていただいて、リズムもいいし、ひらがな、カタカナ、漢字のバランスも良くて、私の世代だったら絶対に共感できるような言葉が散りばめられているし、好きだったケータイ小説感もあってすごくいいなと思っています。
――今回の本では最果さんが大森さんのお話を聞いて、それを文章としてまとめるという作り方をしていますが、最果さんが書き手になったのはどうしてですか?
大森:私が指名しました。「タヒちゃんがいい」って。私は詩とかあまり読まないんですが、最果さんのことは知っていて、言葉の羅列がつんく♂さんと似ているんですよ。宇宙規模の話や真面目に勉強していないと分からないような言葉と、女子高生が使うようなそこかしこに転がっている言葉を、ぎゅっと並べてくるんです。それに真っ当に女子高生をやったという印象があって、もう好感しかなくて。
――20代の女性同士で、話しやすさもあったのではないですか?
大森:好きな人だから、それはなかったです。私は自分のことをしょうもないと思っているから、こんな自分の話を長々と聞かせて、嫌われたらどうしようと思っていました(笑)。
――どのくらいの時間をかけてお話したんですか?
大森:去年の春から夏くらいにこの本の制作の話が出てきて、それから妊娠中に2日、出産後に1日ですね。
最果さんは私の言うことを客観的に分析してくれるんです。だから「私ってそうだったんだ!」と気づくことが多かったですね。