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あなたは投資をしたことがありますか？　もし今までに一度も投資をしたことがない人であれば、「投資をするには資金が必要だから、私には無理」と思っているかもしれませんね。

でも、もし今お金が手元になくても投資が可能だとしたら？　

今回は、それを可能にする“デリバティブ”の概要を、ファイナンシャルプランナー（FP）の筆者が、お伝えします。

■デリバティブは“投資のチャンスを逃さない”

株式の売買を例にあげてみましょう。例えば、A社の株式が1株あたり2,000円の時に購入し、2,300円の時に売れば、あなたは300円儲けることができますよね。でも、このA社の株式を100株購入するとなれば、2,000円×100株＝20万円ものお金が必要になってしまいます。

せっかく値上がりしそうな株を見つけたのに20万円が無いという理由で買わないのは、機会損失になってしまいますよね。もしあなたの読み通り1株あたり2,300円に値上がりしたのであれば、3万円もの損失をしたのと同じになってしまいます。

デリバティブはそんな時に役立ちます。実際に20万円を支払って株式を買うのではなく、実際にはお金を支払ってないんだけれども買ったことにする。そして株価の変動によって生じた利益だけを受け取る。

つまり、本来なら一旦20万円支払ったあと、株価が上がって23万円の入金、という流れになるけれど、デリバティブにすることで20万円は支払わずに3万円だけの入金が行われるようになるということです。

もちろん2,000円が1,900円に下がれば、あなたは（2,000円×100株）－（1,900円×100株）＝1万円を支払うことになります。

■デリバティブは“株主特典も逃さない”

上段で2,000円が1,900円に下がれば1万円支払うことになるとお伝えしました。もしあなたがA社の株式を保有していて「今後下がりそうだな」と思ったのなら、本来は早々に売ってしまうべきです。

ところが実際に株式投資をしていると「もう少しこの株を保有してたら株主特典がもらえるから売りたくない」というタイミングだってありますよね。

そんな時にもデリバティブは使えます。実際には売らないんだけれど、2,000円のタイミングで売ったことにしておき、1,900円のタイミングで買い戻したことにするのです。こうすることで1万円を手にすることができます。

すると、保有株式の価値は確かに（1,900円に下がってしまい）1万円分減少したけれど、デリバティブで1万円を手にしているのでプラスマイナス0円になるのです。且つ、実際には売ってないので株主特典も手にすることができます。

いかがでしたか？　実際には手数料等が発生してしまいますが、値上がりしそうな時には手元に資金がなくてもチャンスを掴めるし、保有株式の値下がりによる損失回避にも役立ちます。

投資初心者には少し難しく感じるかもしれませんが、とても利用価値のあるものなので勉強してから是非試してみてくださいね。

（鍛治田祐子）

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