温室効果ガス削減に繋がる?形状記憶合金で「環境にやさしい冷蔵庫」ができるかも! (1/2ページ)
『形状記憶合金』という名称は聞いたことがあるひとも多いだろう。この形状記憶合金を使って、従来のものより効率がよく、環境に優しい新たな冷却装置を作る研究を、ドイツ・ザールラント大学の研究者が発表した。同大学のウェブサイトで紹介されている。(下の写真は、エンジニアのMarvin Schmidt氏とJohannes Ullrich氏)
source:http://www.uni-saarland.de/
■ 環境に有害な冷媒を使わない
地球温暖化の影響で気温が上がりつつあるとすれば冷房や冷蔵庫の需要は高まる。その一方で、電力も求められるようになるので、エネルギーの消費や温室効果ガスの排出が増えることになりがちだ。したがって、冷却装置の高効率化、グリーン化は重要な課題のひとつといえる。
ザールラント大学のStefan Seelecke教授とAndreas Schütze教授らのチームが、ユニークな機構を用いた冷却装置のアイディアを発表した。環境に有害な冷媒を使わず、従来の冷却装置よりもずっとエネルギー消費量が少ないものだという。
そのために使用するのは形状記憶合金だ。ニッケル・チタン合金の形状記憶合金は、ある程度変形させても、一定の温度以上に加熱すると、もとの形状に戻る性質を持つ。それと同時に、熱を吸収したり放出したりもする。その性質を利用して冷却装置を作るのだという。
ニッケル・チタン合金は、力を与えて変形させると温度が上がる。いっぽう、その後周囲の温度と同じくらいまで冷めたあとに力を解いてやると、周囲の温度よりも20度くらい低い温度になる。
その仕組みを応用して、冷蔵庫の中でこの手の形状記憶合金のストレスを解いてやることで、冷却を行おうというのだ。逆に、冷蔵庫の外では形状記憶合金にストレスを与える。そのときに上がった分の熱は周囲に放出されることになる。