毎分徒歩◯メートルが基準だった! 不動産の「駅から3分」はどれくらいの距離?

学生の窓口

卒業や進学を機に、ひとり暮らしを始める人も多いでしょう。物件選びで気になるポイントと言えば、環境や部屋の間取りをはじめ、最寄り駅からの距離などでしょう、よく目にする「徒歩◯分」という表示は、どれくらいの距離なのでしょうか?

これは「公正競争規約」により「毎分80mで歩く距離」と統一され、かなりの早歩き。さらに、坂や歩道橋などもフラットな道として計算されるうえ、信号や踏切で足止めされれば、表示の2倍ほど時間がかかることもあります。気に入った物件が見つかったら、自分の生活時間を意識しながら、実際に物件周辺を歩いてみると安心ですね。

■毎分80mは、時速4.8km!

ひとり暮らしを始めるひとにとって、家探しの条件は、通勤/通学しやすい場所や環境などに加え、見た目や広さ、間取り、駅からの距離など、キリがないもの。もし「良い! 」と思う物件が見つかったら、資料の「徒歩◯分」という情報は、あくまでも「目安」にし、実際に歩いてみることをオススメします。

不動産の「徒歩所要時間」は、「公正競争規約」にて「徒歩による所要時間は、道路距離80メートルにつき1分間を要するものとして算出した数値を表示すること」と規定され、地図上(平面)の「道のり」で計算されたものです。

「毎分80mで歩く」=「時速4.8kmで歩く」と数字を見ても、ピンとこないかも知れませんが、じつは意外とハード。厚生労働省では、身体活動(生活活動・運動)によるエネルギー消費量が、安静時の何倍にあたるかを1.0~9.0段階の「メッツ値」で示していますが、「毎分80mで歩く」、3.0メッツである「息が弾み汗をかく程度の運動」以上の、3.3メッツに相当します。

3.3メッツ前後の身体活動には、

 ・軽い筋力トレーニング

 ・楽に自転車に乗る

 ・ゴルフ(手引カート使用)

 ・床のモップかけ

 ・風呂掃除

 ・アイロンかけ

などがあり、その運動量は体重50kgのひとが60分間持続すると、約180キロカロリーを消費するレベル。天気や体調、テンションなども歩く速度に影響しそうなので、毎日のことと思うと負担に感じてしまうかもしれません。

■契約前に歩いてみよう!

「毎分80m」は成人男子の早歩きレベル。女性は「毎分70m」=「時速4.2km程度」が一般的なので、所要時間は約15%増になってもフシギではありません。さらに、坂や歩道橋にかかる時間や、信号や踏切の待ち時間などは含まれないため、表示の2倍ほど時間がかかってしまう残念なケースもあります。内見は、不動産屋さんのクルマで案内されることが多く、距離感がつかみにくいので、気に入った物件が見つかったら、実際に歩いてみるのがオススメです。朝の通勤/通学時間帯における最寄り駅や駅周辺の様子をはじめ、スーパー、銀行、病院などの場所/距離も確認できると安心ですね。

■まとめ

 ・不動産の「徒歩◯分」は、「毎分80mで歩く距離」の意味

 ・坂や歩道橋、信号/踏切待ちも反映されていないのが一般的

 ・毎分80mは3.3メッツに相当。成人男子の早歩きレベルなので、意外とタイヘン

(熊田 由紀/ガリレオワークス)

「毎分徒歩◯メートルが基準だった! 不動産の「駅から3分」はどれくらいの距離?」のページです。デイリーニュースオンラインは、新生活一人暮らし引っ越し豆知識雑学カルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る