麺類なのに!? 時間が経っても「そば」は伸びないってほんと? (2/2ページ)
汁に浸っていない「ざるそば」などは麺の表面が乾いてしまい、これもまたおいしいとは呼べません。出されたらすぐに食べるのがおいしさの秘訣といえるでしょう。
■のびるはKO負けの意味
そばは本当に「伸びる」のでしょうか? 汁に浸されたまま時間が経てばふやけて当然ですが、こんなに長かったっけ? な経験はあまりないはず。そもそも「のびる」は長さでなく、元気のない様子を意味しているからです。
そばが「のびる」と言い始めたのは、誰もが知っている作家・夏目漱石先生。「我が輩は猫である」のなかで使われたことばで、人間にたとえるなら足腰が立たないほど弱った様子、いま風にいえばノックアウト状態を「延びた」と表現したのが起源といわれています。汁や水に長時間浸しておけばふやけて伸びるのは当然でしょうが、そもそも長さの話ではなかったのです。
暖かくなるにつれ、さっぱりとした麺類を食べる機会が多くなりますので、ノックアウトされてしまう前においしくいただきましょう。
■まとめ
・そばや中華めんは、およそ約70%の水分を含んでいる
・時間が経つとそばの中心にまで水分が染み込んで、腰がなくなってしまう
・そばが「のびる」と表現したのは、夏目漱石先生
・長さの「伸びる」ではなく、ノックアウトされたような状態を表現した言葉だった
(関口 寿/ガリレオワークス)