【タイ全裸騒動】ネット炎上対策企業が自社の炎上を防げなかったワケ

デイリーニュースオンライン

タイ・ホアヒンのビーチで起きた邦人集団全裸事件(写真はイメージです)
タイ・ホアヒンのビーチで起きた邦人集団全裸事件(写真はイメージです)

 高級リゾート地、タイ王室の保養地として知られるタイ・ホアヒンのビーチで日本人男性の約20人の集団が、酒に酔って全裸で騒いだことが、タイ人がツイッターにアップした写真画像が拡散したことで発覚。この問題を起こした日本人複数名が所属する株式会社DYMが、「ネット炎上対策企業」の一面をもつことが明らかになり、現在は自社が炎上するという皮肉な結果に陥っている。

■日本の恥さらし? タイ警察もご立腹

 地元警察は「タイのイメージ悪化」を懸念して調査に乗り出し、騒動を起こした企業および氏名のリストを入手。同団体の旅行斡旋を行なった代理店に対して警告も与えたという。また、もしリストに入っている日本人がタイに再入国した際は事情聴取を行う用意があると話している模様で、今回の一件にご立腹の様子がうかがえる。

 日本国内でこの騒動が報じられると、ネット上に怒りまじりで「日本の恥をさらしたのはどこの企業だ?」という声があふれた。その後、騒動に関わった団体が所属するとして、都内IT企業のDYMが11日、公式サイトを通じて「旅行先の解放感でタガが緩み、深く考えることなく、タイ王国の国民の方々の名誉感情を害する行いに至りましたこと、深く反省し、心よりお詫び申し上げます。今後、同様の事が無いよう、メンバーの教育を徹底して参る所存でございます」と謝罪した。

「もしかすると大学生時代のノリで裸になったのかもしれませんが、あくまでそれは日本の一部の閉鎖的なコミュニティーで許された行為であり、他国のパブリックな場所でやるにはいささか度が過ぎています。国際常識の欠如を示してしまいましたね」(報道関係者)

 DYMは「世界で一番社会を変える会社を創る」というビジョンを掲げているが、とりあえずタイ人の日本人イメージを変えることには少し成功したようだ。

 騒動はこれだけで収まらなかった。企業名が明るみになったことでネット民の"捜査"がスタートした。

 情報が絞り尽くされるなか、なんと"ネット炎上対策企業"であることが判明。過去には、炎上対策の実績として「衆議院選に立候補した自民党メンバーのスキャンダルを思わせる悪質サイト全てに対して対策を講じ、議員当選させることに成功」などと紹介していた模様だ。また今回の報道前後には、同社公式サイトの各ページが一時アクセス不可となり、現在は順次再公開されている。

 さらに謝罪文を出した社長・水谷佑毅氏がSNSでアップしたと思しき投稿も流出。同社のタイ旅行のスケジュール等が明らかになっている他、各内容を通じて水谷氏も騒ぎに参加していたのではないか、はたまた主導したのではないかという疑惑もネット上で駆け巡り、ネット掲示板も含めて炎上。「4月から(DYMに)入社する人は今どんな気持ちなんでしょうね?」などと多数の非難が出ている。

 過去には、岐阜市立女子短大の学生らが、フィレンツェのサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂に落書きをしたことで物議をかもした例がある。このときは代表の女子学生が学長と一緒に再訪し、弁償として600ユーロ(2008年当時、約10万円)を差し出し、涙ながらに謝罪したという。

 騒動を起こしたDYMのメンバーも、日本語でネット上に謝罪文を出すだけではなく、現地警察が手ぐすね引いて待つタイへ謝罪訪問してみてはいかがだろうか?

橘カイト(たちばな・かいと)
1979年島根県生まれ。編集プロダクションを経て、フリーに。週刊誌などで芸能関係の記事を執筆。また、民俗学などにも精通し、日本のタブーにも数多く取材。主な著書に『真相!禁忌都市伝説』(ミリオン出版)ほか多数。
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