親から相続した不動産を売る場合、その当時の取得費が不明だと大損する?! (1/2ページ)
後数日で確定申告が終わる。未だ申告が済んでいない方、大変だろうと思われるが、何とか乗り越えて頂きたいと思う。さて、今回のコラムは終活を行うにあたって、非常に重要な相続と所得税の意外な関係について綴ってみたい。
■親から相続した不動産を売却すると所得税が課税される
所有していた不動産を売却した時点において、不動産の売却価格が取得価格より高額だった場合には所得税が課税され、納税義務が生ずる。一部地域では、土地等の相場が上昇傾向にあるため、売却価格もそれに比例するように高騰する。
大体の方は、不動産が高額で売却できたと喜ぶが、やはり所得税が課税されてしまうので、糠喜びとなり落胆してしまうことが多い。ただ、ある程度所得税の知識を有する少数の方は、概算税額を踏まえたシミュレートを予め行っていて、そもそも売却すべきか否かを検討している場合があり、その話しを聞いた筆者は、かなり感心すると同時に見習うことにしたものだ。
ちなみに不動産を売却した場合に課税される所得税は、その不動産をどれだけの期間所有していたかによって、税額に大きな違いがでてきてしまうことがある。それは、税額計算の際に所得控除という税法上の制度を適用するのだが、所有期間の長短により控除額が変わるため、税額に差がでてしまうのだ。
しかし、問題はそれだけではない。相続に絡んだ話しとしては、次に綴る方が重要だと思われる。
■その不動産を当時、幾らで取得したかわからないと、所得税は高額になる可能性が高い
所得税額の計算は、収入(所得ではない)から原価(取得価格)と経費を差し引いた残高に税率を乗じて計算する。例えば、ある不動産を2000万円で売却した場合、取得価格が1000万円だとして、更に経費が500万円としたら、差額の500万円に税率を乗じて所得税額を計算する。
問題となるのは、不動産の取得価格が不明の場合だ。
例を挙げると、A氏は昭和初期に相続によって土地を所有した。ある年、まとまったお金が必要となり、相続した土地の一部を売却した。その際に、取得価格が不明となってしまったのだ。