なかなか言い出せない「いつか帰ってきて」も歌でならストレートに伝えられた! 門出を祝う親たちのサプライズに卒業生が感涙《福井県大野市》 (3/5ページ)
クライマックスでは、「夢を追い 友と出会い 恋をして 大きくなれ 時には 思い出してほしい わたしたちがいることを」と子どもを未来へと後押ししながらも、「大野へかえろう 言い出せないから歌にする」と隠し切れない本心をさらす親たちの姿に、感極まって涙ぐむ生徒もちらほら。
演奏が終わってもしばらくの間、鳴りやまない拍手が会場を満たしていたので、その音に紛れてこっそりと嗚咽をもらした人もいたかもしれません。
このときの様子について、実際に式典に参加した日下さんご本人に話を伺ったところ、「曲が進むにつれて身体も心もあたたまってきたのか、声量が徐々に大きくなって、同時に、居合わせた人たちの心が突き動かされていくのを感じることができました」とほっと一安心した様子。

なんせ日下さん自身、「人だけじゃなくて自然もとてもやさしいまち。山なんてまるで、人間に協力してくれているかのよう」と表現するほど惚れ込んでいる大野のために、聴く人の心を動かす一曲にしたいとの想いに溢れていたのです。
その根底にあった思いについて日下さんは、「『大野へかえろう』プロジェクトをスタートした当初から、“形として残るなにか”をつくりたいと考えていたんです」と説明。いわば、新しい形のUターン施策です。
今まさに旅立とうとする高校生に、耳に残る歌としてまちの魅力を届けることで、「いつかはここに帰ってきたい」と思ってもらうことができるのです。