【セキュリティコラム】SAPは、会社そのもの、徹底したセキュリティが必要! (2/3ページ)
会社の活動においてERPの比重は相当大きいため、ERPセキュリティこそ会社セキュリティそのものと言っても過言ではありません。会社システムは、会社内部のみ閉鎖的に利用されているため、比較的安全だという考えが多いですが、Web社会の本格化、そして系列会社を含んだ全社的に統合されたシステムの構築が求められているため、社内外の区分が薄れてきています。またSAPもCRM, SCM, SRM等拡張パッケージをERPシステムと連携し統合しています。その結果、ERPシステムのセキュリティ問題は、技術的次元を超えてビジネス的次元へと拡張されていると言える時代になりました。
SAPデータ暗号化
ERP内部には、従業員の個人情報、金融取引履歴、営業機密等、重要な情報が格納されています。このような情報は、漏えいされてしまうと、その会社の存続自体が危ぶまれる程、機密な情報であると同時に情報保護関連の法律により暗号化が必須である情報でもあります。
しかしながら、会社は、ERPデータの暗号化にすぐさま踏み切ろうとはしません。格納データの構造や属性等といった固有の特性により暗号化自体がそう簡単には行かないためです。特にSAPの場合、その特性上データのタイプおよびデータ長を変更することが非常に難しいため、データの属性を維持すると同時にセキュリティを実現することの両立は厳しい課題でもあります。
SAPにてデータ構造を変更するには、色んな制限があります。SAPソリューションにてデータ構造は、標準化および可読性を重視したかたちで構成されているため、データ長および属性の変更を推奨していません。同時にSAPのポリシー上標準機能に影響を与えない範囲内で追加機能の開発は認めているものの、標準機能自体を変更することは推奨していません。
例えば、データ長および属性を変更するか、あるいはプログラムコードを変更する場合、SAP動作において想定外の問題が発生する恐れがあり、その際の対応および保守は、会社が負わなければなりません。そのため、SAPに対しては、通常のデータベースの暗号化ではない、別な方式でアプローチする必要があり、これこそが、的確なSAPセキュリティの選別の決定球となります。