AKB48の高橋みなみ、大いなる助走を経ての卒業|久田将義コラム (1/2ページ)

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AKB48の高橋みなみ、大いなる助走を経ての卒業|久田将義コラム
AKB48の高橋みなみ、大いなる助走を経ての卒業|久田将義コラム

 AKB48グループを体現していると言ってもいいだろう。現に、「運営以上に運営らしい」とも評されている「総監督」高橋みなみがAKB48に入って十年目。ついに卒業を迎えた。

 因みに私事で恐縮だが、七年ほど前まで「AKBというグループがあるから一度観に来て」と言われても余り興味が湧かなかった。が、深夜番組で当時17歳くらいの高橋みなみが中学の親友と再会するという企画をやっていた。再会した際の高橋みなみの涙が本気過ぎて、かなり印象に残った。アイドルが人前であんなに「本気涙」を流せるものなのか、と。逆に感心したほどだ。それ以来、第二回総選挙あたりから現場を訪れるようになった。

 高橋みなみのインタビューの模様はスポーツ紙に流れているので、横浜スタジアムで行われた高橋みなみ卒業コンサートの模様とその後の関係者に囲まれての私的印象を書いてみようと思う。

 前述したように高橋みなみの魅力は「本気」だと思う。本気で涙を流し、本気で怒り、本気でパフォーマンスをする。本稿で何度か書いているようにライブに行かないと分からない空気感がある。七、八年前までのライブでの高橋みなみのMCは声を張るだけだったが、テレビの露出も増えた事もあるのだろう、MCや盛り上げ方が別人かと思うほどになった。統率力が増した(彼女のほかに、あれほどうまく客をまとめるメンバーは指原以外いないと個人的に思っている)。本気でちょっとクサいくらいのセリフを口にする。高橋みなみが言うとそのクサさが味になる。

 昨日のライブは一曲目、サプライズで前田敦子が登場した時は泣いていたが、そこからは涙を見せなかった。その後は48グループによるシングルヒットの連続弾。大島優子、篠田麻理子、板野友美、秋元才加らが登場し「ヘビーローション」「ポニーテールとシュシュ」「フライングゲット」「大声ダイヤモンド」etc(きりがないのでこの辺りで止めておくが)などで客を沸かせた。その全曲に高橋みなみは登場するというパフォーマンスを見せた。浜風が吹く、寒い横浜スタジアムで体力はかなり失われたと思うのだが泣く暇などなかったのかも知れない。

 高橋みなみは総選挙の順位こそ、一位は取れなかったが精神的支柱であった事は間違いない。

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