プロが断言! 騙されないための「得する保険」「損する保険」見分け方 (3/4ページ)
「保険会社で働く人の間では医療保険は不人気です。入院日額1万円として、10日入院した場合、もらえるのは10万円。この金額は保険じゃないと用意できない金額なのでしょうか。家族3人で帰省しても、これくらいかかりますよね? 医療保険は7万円を調達するために、10万円払い込むような保険です。死亡保険のように、数千万円を調達できるという話であれば、保険に入る意味もありますが、自己資金でまかなえる額を保険で備えるのは損するだけです」
さらに、念頭に置いておきたいのは、入院した場合、果たしていくらお金が必要になるのかということ。「治療に数十万円かかっても、国の高額療養費制度がありますから、年収370~770万円の現役世代なら、自己負担額は月に9万円程度です。また、2011年のデータによれば、平均入院日数は35~64歳で27.3日、65歳~74歳でも44.8日です。さらに、企業に雇用されている人の場合、入院で長期間仕事ができなくなった場合、1年6か月は給料の3分の2が支給されます」(佐藤氏)
医療保険のセールストークとして頻出する“差額ベッド代”や“入院中の食費”も、30日分程度であれば、自己資金でどうにかなりそうだ。逆に、現在の預金残高では不安な人は、「保険料を支払う前に、出費を見直して、貯蓄にまわす額を増やす努力を」(前同)
とはいえ、平均的な入院日数では治らず、1年6か月を超えても働けないという事態もあり得る。さらに、傷病手当のない自営業やフリーターの場合、長期入院は収入の減少に直結する。こうした場合、検討に値するのは、就業不能時に減ってしまった収入を補償してくれる保険。「勤務先の団体保険に長期所得補償保険があれば、優先的に検討すると良いでしょう。個人向けでは、『日立キャピタル損害保険「リビングエール」』や『ライフネット生命「働く人への保険」』。どちらも、60日や180日を超えて仕事に就けない状態が続いた時に初めて給付金が支払われます。就業不能状態に備える保険は、住宅ローンを抱えている人などにとっては、収入減の影響を想像すると、医療保険などより優先的に検討されるべき保険です」(後田氏)
これらの保険は、がんで休業中の人への支払いが最も多く、骨折により働けない場合でも支払い実績があるという。