数世紀前から存在していた、自分はガラスでできていると信じ込み、割れてしまうことを極端に恐れる精神障害「ガラス妄想」 (3/6ページ)

出典: karapaia
ラメイジンはこの現象について講義を行ったり、論文を書いているが、仲間の精神科医が自分のオランダの病院の1930年代にさかのぼる文書の中で、あるケースを発見した。精神病院に入院したその女性は、自分の足と背中がガラスでできていると思い込んでいて、人と接触すると壊れてしまうと怖れ、看護婦も近づくことができなかったという。
女性は治療を受けて回復したようだ。また別の医者が、1964年からの違う病院のケースを、ラメイジンのところに持ち込んだ。その一方で、ある若者がライデンの大学病院に現れて、自分はガラスでできていると主張した。ラメイジンは、長期に渡ってガラス妄想の症状を示している、現代の生の患者と話すチャンスを逃すまいとした。
患者からのヒアリング
ラメイジンはこの若者と数時間に渡って会見した。話を歪めないように、壊れやすいとか、透明といった言葉は出さずに、自分がガラスであるということはどういう感じなのかを訊ねた。若者は最初は渋っていたが、そのうち口を開き始めた。
若者は部屋の窓を指さして、ラメイジンになにが見えるかを訊いた。ラメイジンは外の通りや車やビル、歩く人が見えると答えた。すると、若者は「先生は窓ガラスを見ていない。ガラスがそこにあるのに、先生は見なかった」と言った。そして、「あれはぼく。ぼくはあそこにいるのに、いない。