おいしい数字に惑わされるな!お得な買い物が迷わずできる考え方
こんにちは。深沢真太郎です。
ビジネスパーソンを数と論理に強くする「ビジネス数学」を提唱する、教育コンサルタントです。
昨日、スーツを中心に展開しているアパレルブランドからハガキが届き、このようなセールスプロモーションがご案内されていました。
スーツA:¥5,000 OFF(¥29,000+税以上の商品)
スーツB:¥3,000 OFF(¥19,000+税以上の商品)
シューズ:¥2,000 OFF(¥9,900+税以上の商品)
スラックス:¥2,000 OFF(¥5,900+税以上の商品)
魅力的ですよね。このような「おいしい数字」は、街中でもたくさん目にします。でも、こういう数字には惑わされる可能性があります。
■自分はどんなものをお得と思っているのか
なぜなら、このような表記を目にしたとき、数字が苦手な人ほど、次のような思考回路になってしまうからです。
「このなかでどれが一番お得なんだろう……?」
わかります。たしかに、それがわかるなら知りたいところ。ですが、私はそんな方にこそ、このような質問をしてみたいのです。
「ところで、あなたにとってお得ってどういうことなんですか?」
要するに、「お得」の定義がきちんとされているかどうかということ。
ところが実際にこのような質問をすると、ポカーンとした表情を浮かべる方が実に多いのです。質問の意味がピンとこなかったのでしょう。
でも、よく考えてみてください。なにをもって「お得」なのかが決まっていないのに、「どれが一番お得か?」の答えなど、導き出せるはずがありません。
もっとも割引率の高いものが「お得」であるならば、それぞれの割引率は以下の通りですから、もっとも「お得」な買い物はスラックスだということになります。
スーツA:最大でおよそ16%OFF
スーツB:最大でおよそ15%OFF
シューズ:最大でおよそ19%OFF
スラックス:最大でおよそ31%OFF
しかし、いちばん割引額の大きいものが「お得」だと定義するならば、もっとも「お得」な買い物はスーツAです。
この話は、シューズとスラックスを比較すると本質が見えてくるかもしれません。スラックスのほうが「お得」という考え方もあるし、どちらも2,000円引いてくれるという意味では同じサービスレベルだという考え方もあるでしょう。
■自分にとってのお得を定義しておくといい
要するに、数字に惑わされてしまう人の多くが、「定義」をしないまま答えを探そうとするのです。
そういう意味では、普段から買い物をするかしないかの基準や、自分にとっての「お得」を定義しておくと、買い物の局面でも迷わずに自分がすべき選択ができるのではないでしょうか。
ちなみに私は、割引の金額で判断することを原則としています(あくまで私個人の場合)。
「当店の商品は最大50%OFFです!」というコピーを見ただけでは、「買わなきゃ!」という気持ちにはまったくなりません。
もしそのお店が100円ショップだったらスルーするでしょうし、高級ブランド店だとしたら足を止めるかもしれません。そこに、迷いはまったくありません。
何事もそうですが、迷う人はカンタンなことを難しく考えています。迷わずサッサと決められる人は、一見難しそうなことをカンタンに考えています。要するに、そういうことです。
(文/深沢真太郎)
【参考】
※ビジネス数学の専門家 深沢真太郎 〜数字が苦手な人の救世主〜-YouTube
※深沢真太郎(2015)『そもそも「論理的に考える」って何から始めればいいの?』日本実業出版社
