82歳筆者が考える、「パソコン苦手」な若者たち...高齢者向け教室での経験から (4/5ページ)
先ず、WiFiで、インターネットに接続すること、メールのアカウントを設定し、メールのやり取りが出来るようにする。その上で、受講者専用のメーリングリスト(ML)を準備し、ここを足場にして、自分たちで撮影した写真やファイル(旅行レポートなど)の共有をしながら、親睦と交流を図る。そして講師としては、これを介し講習スケジュールや、次回の講習予定内容を連絡するのに利用している。
教室では、更に検索、動画の視聴やホームページの作成に進んでみたが、続けている内に講師として感じ始めたことがあった。それは、一部の熱心な人達(作成されたHP中、情報量の最も多かった例として、70代初めの女性受講者「卑弥呼」(ニックネーム)さんのHPを挙げる。)を除くと、一般の受講者たちは、HPの作成、公開のような情報発信には然程関心があるようには思えないことだった。つまり、HP作成に関する受講者たちの問題点は、選択すべきコンテンツならびに、それを提供しようという意欲や、その発信情報量の多寡にあるということだろう。
彼らの関心は専ら情報の受け手の立場にあり、自ら情報や準備したコンテンツを発信する側には立ってはいない、ということだ。そうだとすれば、ノートパソコンを扱うよりはタブレットやスマホ(但し、スマホはサイズの問題で高齢者には操作が面倒な場合もある)の方が遥に適している、という思いに至り、これは冒頭の高田明氏の見解と完全に一致する。
筆者の考えは、今や殆ど全ての若者たちが所有し、到る所で目にするスマホやタブレットの本質的機能は、極端な言い方をすれば、メディアプレイヤーにある、と考える。実際、筆者が初めてタブレットを手にしたとき、これはコンテンツ、より広く情報受信、再生器用としてはノートパソコンより優れている、と感じたし、その判断は現在も変える気は無い。
してみると、高齢者を対象とするパソコン教室に、ノートパソコンの持参を求め、それをうまく操作しようと苦闘するよりは、タブレット(スマホ)での音楽、動画再生や、検索による情報蒐集、また、任意(あるいは意図的)に送られて来る情報受信方法などに専念した方がよいのかも知れない。