​リオオリンピックでも注目のシンクロ! 水中で音が聞こえないのに、演技をぴったり合わせられるのはなぜ?

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もうすぐ開催されるリオオリンピック! 毎回注目される種目の一つとして「シンクロ」がありますよね。見ていると、その無駄のない動きやきれいな動きに目を奪われてしまいます。選手たちは音に合わせて演技しますが、音が聞こえにくくなる水中ではどうやって合わせているのでしょうか? 今回は「水中のシンクロの選手が音楽に演技をあわせられる理由」についてです。

■水中にスピーカーがあった!

シンクロの選手が演技をするとき、動きがまったく乱れることなく音楽に合わせることができるのはなぜなのでしょうか? プールの外では音楽は聞こえていますが、その音を水中で聞いているのでしょうか。それとも防水仕様のイヤホンを使用しているのでしょうか? 答えは簡単で、ちゃんと水中にも専用のスピーカーが設置されているのです。よく考えてみれば当たり前のことかもしれませんね。

■音が聞こえる仕組み

ここで「音が聞こえる仕組み」について簡単にご説明します。音は空気中にある物体などの振動によって、私たちの耳まで届きます。何かが振動すると、近くの空気が押し込められてその部分だけ空気が濃くなり、その空気がまた近くの空気を押していく……ということを繰り返して「波のように」伝わります。この空気の波によって耳の鼓膜が振動すると、脳に伝わって「音」だと認識します。

■水中では光よりも早く聞こえる

前述したように、音は「物体の振動による空気の波」によって聞こえます。これだけだと「水中では聞こえないんじゃないか」と思われがちですが、水中でも音はちゃんと聞こえます。それは空気などの「気体」と水などの「液体」は、「個体」と違って流動的な性質をもっているからです。つまり「気体」と「液体」は「音の伝わり方」が似ているのです。そして水中の方が電波や光よりも「音が聞こえる速さ」が早いと言われています。

■スピーカーの位置が重要

水中で音が聞こえることはわかりましたが、スピーカーはどこに置いているのでしょうか? 一番重要なのは「演技の邪魔にならない場所」です。プールの素材によっては、プールの壁にスピーカーを取り付けると音がぶつかり合って小さくなってしまうという実験結果があります。そのため、2001年に行われた「世界水泳」では水中スピーカーをプールの中央に配置し、プールの素材で音響に影響が出ないような対策が採られました。

シンクロナイズドスイミングの選手たちは、水中スピーカーから音楽を聴いているんですね。「水中の方が音が速く聞こえる」というのも驚きでした。ちょっとした雑談ネタ、ぜひオリンピックの話題が出たら大学の友だちに披露してみてください。

文・ファナティック

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