世紀の茶番劇?モハメド・アリ×アントニオ猪木戦”40年目の真実” (1/2ページ)

デイリーニュースオンライン

「モハメド・アリ ザ・グレーテスト」
「モハメド・アリ ザ・グレーテスト」

「不可能とは、自力で世界を切り開くことを放棄した臆病者の言葉だ。不可能とは、現状に甘んじるための言い訳にすぎない。不可能とは、事実ですらなくて単なる先入観だ。不可能とは、誰かに決めつけられることではない。不可能とは、可能性だ。不可能とは、通過点だ。不可能なんて、ありえない」

 不可能を可能にしてきたプロボクシング元世界ヘビー級王者、モハメド・アリ(前名カシアス・クレイ)が亡くなった。享年七十四。コメントを出したオバマ米大統領をはじめ世界中が悲嘆にくれ、<20世紀最大のアスリート><KING OF KINGS><ザ・グレーテスト(注1)>と賞賛を惜しまない。

「ボクサーとしては、それまで大男が足を止めて打ち合っていたヘビー級に、フットワークとスピードを持ち込んだ。優れた動体視力で相手には打たせず、ジャブより早いストレートをぶち込んで行くファイトは鮮烈でした」(スポーツジャーナリスト)

 そしてアリを単なるアスリートと違う存在に押し上げたのが、数々の政治的な言動。イスラム教徒となってアリに改名し、黒人差別を糾弾する運動を続け、世界の反権力カルチャーの象徴となっていく。

 遂には、

「ベトコン(ベトナム共産兵)は俺をニガー(注2)と呼ばないし、恨みはない。人殺しをするくらいなら刑務所に入った方がましだ」

 と、アメリカのベトナム戦争(注3)に真っ向から反対して、徴兵忌避。それが原因で王座とライセンスを剥奪された。ジョージ・フォアマン(67)から世界王座を奪った1974年の<キンシャサの奇跡(注4)>は名高いが、アリが長いブランクで全盛期を過ぎてからの勝利だからこそ、奇跡だったのだ。

 そんなアリのキャリア中でも、異彩を放つ試合が1976年6月26日に東京・日本武道館で行われた──アントニオ猪木(73)との「格闘技世界一決定戦」だ。

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