3Dプリンターは、絶滅危機に瀕するアフリカのサイを救えるか? (2/3ページ)

FUTURUS

現在は、ジャワ島に50頭ほどがかろうじて生き延びているのみだが、このように、アジア地域に生息する野生のサイが極端に少なくなったため、アフリカのサイが受難の道を辿ることになったといわれている。

アジア諸国では、古くからサイの角には不思議な薬効があると信じられてきた。特に、解毒作用があるといわれており、粉末にされた角が、飲み薬や塗り薬に加工され、非常に珍重されているという。最近では、ガンにもよく効くといった根拠のない評判まで立ったおかげで、アフリカのサイ狩りに拍車がかかる形になってしまったという。

ところで、サイの角には本当に薬効があるのだろうか?各国の研究者たちが、粉末にしたサイの角を用いて調査を行ったところ、解熱に効力を発揮する成分が含まれていることが判明したという。しかし、それとて一般の市販薬(たとえばイブプロフェンなどの解熱剤)と、ほぼ同じ程度の効用しかないということで、「霊薬」とまで崇められるべきレベルのものではないそうだ。


■ 人工角の「効用」は?

それでも、いまだに珍重されているサイの角の代用品として製作されたこの「人工角」はいったい、どのようにして製造されているのだろうか。もちろん、その詳細は「企業秘密」ではあるが、さわりだけを御紹介しよう。サイの角の主要成分は、たんぱく質のケラチンである。このケラチンの遺伝子暗号をひも解いて「コピー」し、それをベースにして3Dプリンタで人工的に新たな角を作り出す方法を用いているのだそうだ。

Pembient社のCEO、マシュー・マーカス氏によれば、こうして作られた「人工角」が、実際に解熱作用に効能をあらわすか否かは不明、としながらも、サイの角を利用する人たちにとってはもちろん、使い出があると見積もっている。また彼は、別の見解をも示しているのだが、3Dプリンターによって生産された人工角のほうが、100%衛生的だ、というのだ。

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