ミミズクは一度信頼した人間に絶対的愛情を示す。命を救ってくれた獣医をギュッと翼で抱きしめ思慕の情を見せる(アメリカ) (1/3ページ)
これはフクロウの仲間、アメリカワシミミズクと獣医の感動の再会である。ワシミミズクは翼を広げ、人間がそうするように獣医をギュっと抱きしめる。再会といっても獣医はちょっとの間旅行で出かけていただけなのだが、それでもたまらなく恋しかったのだろう。
このアメリカワシミミズクの名はジジという。ジジは今年5月下旬、瀕死の重傷を負っていたところ、保護施設に運ばれた。「猛禽類のささやき声を聞き分ける男」との異名を持つダグラス獣医師だからこそジジの命を救うことができたのである。
・献身的治療で死の淵から這い上がることができたジジ
ジジが運ばれたのは、アメリカ、ミシシッピ州にある「ワイルド・アト・ハートレスキュー」である。頭蓋骨に大きな損傷が見られ激しい脳震とうを起こしていた。救助員たちは車に衝突した可能性があると話していた。
それだけではない。ジジの体はアスペルギルスというカビにもむしばまれていた。これは人間でいうところの肺炎である。

施設の創設者のミッシー・デュビュイソン氏は当時を振り返ってこう語る。
「ジジは衰弱しきっていたため、治療中に500グラムも体重を落としてしまいました。通常のミミズクの体重は約1キロから2キロなので、それを考えると500グラムは深刻な状態です。これまで私たちが治療してきた動物の中でも最悪のコンディションだったと言えます。こんな状態で生き延びているということが信じられません」
そんなジジを助けたのがダグラス獣医である。ダグラス氏はこの施設の所長でもある。彼は猛禽類を愛し、猛禽類の心を聞くことができるという。そして彼らと固い絆を築き上げることができる人物なのだ。