リアルな"部屋住み"とヤクザの本音満載の映画『ヤクザと憲法』|久田将義コラム (2/2ページ)

東京ブレイキングニュース

ヤクザの語源は定かではないながら、僕は「役座」だと思っています。つまり、その土地々々に「顔役」が「座して」いて、興行などを仕切っていたのではないかという説を採っています。

 あるヤクザに取材した際、「ヤクザとして生きるのは難しい。けど弱い者いじめはしない。堅気はイジメない。これは親分に教えられてきた」と言っていました。ですから、お年よりをイジメる振込詐欺などはもってのほかです。昔はそういう事件が地元で起きたらその土地の「役座」がそういう輩を罰していたでしょう。必要悪という表現が正しいのか分かりませんが、それに近い存在がヤクザなのだと思っています。

『ヤクザと憲法』の見どころは、こうしたヤクザの生き方のみならず人間の生き方を考えさせられる点にあります。事務所内でのヤクザの受け答えなど時として、怖いシーンが出て来ますが、元々ヤクザは怖いと僕などは思っていますし、実際怖い目にも遭いました。世の中には本当に怖い人間がいるのだなと感じる事も出来る映画です。

 この作品は普通のヤクザ映画とは違います。劇場から出た後、アウトロー気分になって、歩く姿がそれっぽくなったりする事はないでしょう。むしろ伏し目がちになりながら「人とは何か」を考えさせられるはずです。

Written by 久田将義

Photo by 『ヤクザと憲法』公式サイト(http://www.893-kenpou.com/)

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