今のままだと80%の額になる?FPが教える年金受給額のリアル (3/3ページ)

Suzie(スージー)

もちろん、「他の国にくらべて、日本の年金運用の実績は悪すぎる。運用方法を改善するべきだ」という意見もあるようですから、今後の数字がどうなってくるかはわかりません。未来は予測したとおりにはならないのですから。

■利回りが変わらなかったら80%の額

しかし、もしも現在の利回りがこの先も変わらないとするとどうでしょうか?

あるシミュレーションでは、現在40歳で平均年収350万円の人が、65歳時点で受け取れる年金は毎月約105,000円になるともいわれています。

逆にいえば、このぐらい年金額を下げないと、年金制度が維持できないということです。また、現時点と同じ金額を受け取るには、現在65歳からもらえる支給開始年齢を70歳まで引き上げないといけないという研究者もいます。

現在130,000円もらえている年金が105,000円になるということは、おおよそ現在の80%の額しかもらえない計算になるのです。

とはいえ、考え方を変えれば、「そうか、いまの80%程度は年金がもらえるんだ」ということにもなるはず。

「年金がもらえない」ということと、「年金はいまの80%ぐらいはもらえる」という考え方は全然違います。悲観論で示されるこの金額をひとつの目印として、老後の生活の準備に入っていくのはいかがでしょうか?

(文/ファイナンシャルプランナー・岡崎充輝)

【参考】

(世代ごとの保険料負担額と年金給付額について)年金制度における世代間の給付と負担の関係について-厚生労働省

岡崎充輝(2014)『知らないとヤバイシングルのためのお金の話』彩図社

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