乱射事件で使用され続ける自動小銃「AR15」とは? (3/3ページ)

FUTURUS

そしてAR15は、しばしばロシアのAKシリーズと比較される。実はAR15を開発したストーナーは、AKの生みの親カラシニコフと会っているのだ。射撃場で互いの銃を試射し、友情を深めたというエピソードもある。

ストーナーはカラシニコフを、カラシニコフはストーナーを生涯尊敬していた。だがカラシニコフにとって不幸だったのは、ストーナーが自身より16年も早くこの世を去ってしまったということだ。

Photo credit: cinnamonsnow via Visualhunt.com / CC BY-NC-ND

■ ふたつの銃の奇妙な関係

カラシニコフの作った銃はテロリストの手に渡り、今も世界中を恐怖の底に叩き落としている。そして彼のライバルだったストーナーの銃も、アメリカ史上最悪の乱射事件を発生させてしまった。

このような形でふたつの銃が「共闘」するというのは、まさに歴史の皮肉である。

アメリカが直面しているのは、単に「テロとの戦い」ではないのかもしれない。自国が生み出したものを適切に管理することができない。物事の原因は、まさにそれではないのか。

人類はたった一人で数十人もの人を射殺できるだけの銃を発明した。だが一旦巷に氾濫した銃を管理する方法は、まだ誰も編み出していない。

此度の事件は、アメリカの暗部を照らし出しているのだ。

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