82歳筆者が考える、言葉を「省略」したがる日本人...「バスタ」新宿のネーミングに思う (4/4ページ)

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だから、そんなことも一切考えず、毎日の躍動する生活の中で、後から後から湧き出してくるイキは良いが、時として頭をかしげざるを得ないような省略語を矢鱈に生み出し、撒き散らしている青春真っ盛りの諸君も、いずれは歳を取り、老いれば、また同じセリフを後続の若者たちに向かって発するようになることは、先ず間違い無い。

そんな風に「言葉」というものは、生き物だし、時々刻々と変化し、良きにつけ悪しきにつけ変容して行くのが、その本質なのであろう。あらゆるものが現れては、また、その殆ど全てが消え去って行く運命にある以上、「バスタ新宿」も何となく調子よく誕生し、いずれ何処かに消失して行くかも知れない言葉の一つなのだろう。それ故、ここでいきりたって「賛成!」、または「スペイン語やイタリア語本来の意味からして"絶対に"可笑しい!」と大声を上げて反対してみても始まるまい。

考えてみると、日本人の一人である年輩の筆者も当然有するこうした感覚が、良くも悪くもまた、一般に日本人特有の「いい加減」さ、あるいは「曖昧」さにも通ずる寛容さをもたらし、こうした、ちょっと変な省略外国語(?)でも堂々とまかり通るお国柄となっているのに違いない。

(因みに、この「いい加減」という表現はなかなか奥が深い。風呂加減や味加減については、良い意味で使われるし、逆に否定的な"ダメ"あるいは"不可"に通じる望ましくない状況をも意味する。これについては、機会があれば、また何処かで書いてみたい。)

そんなわけで、「えっ?!」と一瞬訝しく、眉をひそめたくなったとしても、一方で、口に出し易く、調子よく使えるなら、その省略語も日本人らしさの一つの象徴だから、余りめくじら立てずに、筆者もこっそり、そしておずおずと使ってみることにするかな...。

buraijoh.jpg筆者:ぶらいおん(詩人、フリーライター)東京で生まれ育ち、青壮年を通じて暮らし、前期高齢者になって、父方ルーツ、万葉集ゆかりの当地へ居を移し、今は地域社会で細(ささ)やかに活動しながら、西方浄土に日々臨む後期高齢者、現在100歳を超える母を介護中。https://twitter.com/buraijoh
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