能動的な学び「アクティブラーニング」の導入で大学の授業はもっともっと面白くなる? (3/4ページ)
学力的に同質な2つの学生グループに対し同じ科目で、A群には従来通りの一方向、B群には対話を伴った双方向の授業を行いました。その後、各グループにテストを実施すると、A群の成績分布は12点満点中5点がピーク。それに対してB群は11点がピークとなり、かなり大きな差が現れました。これは、学生全員にマンツーマンでチューターを付けた場合に匹敵するほどの学習効果だと言われています。
また、90分の授業の中で15分おきに2〜3分学生がお互いのノートを見せ合うだけで、成績が上がったというデータもあります。学んだことを互いに教え合う「協同学習」は「個別学習」よりも効果が高いことは、100年くらい前から積み重ねられてきた知見なんです。
−−−そんなに効果的な学習法なら、どんどん取り入れて行ってほしいですね。
ただ現状は、アクティブラーニングに重要なファシリテーター(学びの支援をする人)の養成が難しい。アクティブラーニングの難しいところは、学生の巻き込み方が少しでもうまくいかないと、授業を壊す可能性もあるところです。同じ教材を使っても、教員によってかなりクオリティが違うケースもあります。具体的にどうやって導入するかについては蓄積が少なく、現在も進行中の研究課題です。今、全国の大学は教育力向上に取り組んでいますが、その中で私もアクティブラーニングの推進を通して大学の授業を変えたいと考えています。
−−−大学教育を変革しようとする立場から、現役学生に向けて伝えたいことはありますか?
もし大学の授業に不満があるなら、ぜひ意思表明をしてください。学生の声は大学側も重く受け止めるはずです。専門的な知識をわかりやすく、興味深い形で学生に提供するのが授業の役割であって、それができなければ自分で本を読んで勉強した方がいい。今、大学の教育は過渡期にありますが、その変化に学生側からも火を付けてほしいと思います。
――ありがとうございます。
いかがでしたか? 板書を写すだけの受動的な授業よりも、自分で考え、議論をし、フィードバックをもらえるアクティブラーニングのほうが、生きた知識が身につきそうですよね。