未来を予測する最も確実な方法は、それを発明することだ〜アラン・ケイ【科学者の智慧 vol.01】 (2/2ページ)

FUTURUS

さて、当時アランが開発に携わっていたALTOというコンピュータだが、それを紹介した日本の古いテレビ番組(だと思われる)の動画を今も見ることができる。

The ALTO Computer 1974 -VIdeo :

マウスによる直感的な操作。今日のAdobe IllustratorのUIを思わせる「マウスで線を引いたり、図形をコピペしたりできる」機能。Mac(Macintosh)の発表が1984年だったことを考えると、1970年代にALTOが存在したことは奇跡以外の何物でもない。

実は1979年のほとんど同じ時期、スティーブ・ジョブズとビル・ゲイツが相次いでPARCを訪れ、ALTOを見学したという記録がある。ジョブズはALTOを見て大興奮したが、Xerox社がALTOを商品化するつもりがないことを知って自力でMacを開発することにした。ゲイツがWindowsを発表したのはさらにその10年後のことだ。

1995年に発売されたWindowsを見たジョブズは「Macに似すぎている」と文句を言ったが、アランがそれを聞いたら腹をかかえて笑っただろう。それくらい初期のMacのUIはALTOに「似すぎて」いた。

アランは、自分が思う理想のパーソナル・コンピュータについて「Dynabook(東芝のブランドとは無関係)」という構想を持っていた。大人から子どもまで誰でも使えて、新聞が読めてゲームで遊べて仕事や勉強にも使える。もちろんオーディオも聴ける。アランはそんな未来のコンピュータのモックアップ(模型)をボール紙でつくったが、それは、なんと「片手で持てる板」の形をしていた。

そう。アラン・ケイはパーソナル・コンピュータの父であるばかりか、「タブレット」という概念の発明者でもあったのだ。

いま、僕たちはアラン・ケイが1970年代に発明した未来で暮らしている。

ジョブズもゲイツもすごいが、アラン・ケイはさらにその上を行くと僕は信じる。

こんな天才、ちょっと、いない。

【参考】

※ 未来を予測する確実な方法とは? – ダイヤモンド社書籍オンライン

※ スティーブ・ジョブズとパロアルト研究所物語 – Apple/Macテクノロジー研究所

※ 未来を予測する最善の方法は、それを発明してしまうこと – THE ZERO/ONE

※ The ALTO Computer 1974 -VIdeo

※ 我々はもっと自己表現していい!~パーソナルコンピュータのコンセプトを創ったアラン・ケイ氏が伝えたい事。 – 毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

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