未来を予測する最も確実な方法は、それを発明することだ〜アラン・ケイ【科学者の智慧 vol.01】 (1/2ページ)
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■ そしてパーソナル・コンピュータの父は未来を発明した
ラン・ケイ(Alan Kay)……1940年生まれ。「パーソナル・コンピュータの父」と呼ばれる科学者。 オブジェクト指向プログラミングのパイオニアであり、MacintoshやWindowsのUIの原型となる「ALTO」というコンピュータの開発者としても知られる。
アランは1970年代にXerox社のパロアルト研究所(PARC)に勤めていたが、Xerox本社から「PARCの研究内容の将来予測を報告しろ」と執拗に迫られていたらしい。これに対してアランが言い返したのが
“The best way to predict the future is to invent it.”
という名言だ。直訳すると
「未来を予測する最も確実な方法は、それを発明することだ」
となる。
研究者や技術者にとって「いま研究していることが将来どうなるか?いつ完成するか?」と質問されることほどバカバカしく苛立たしいものはない。正確性のある予測などできっこないし、予測の範疇のことを実現してもしょうがない。だが、その研究が画期的であればあるほど、いつ完成するかなんて神様にしかわからないだろう。
「未来はどうなるかって? それを今つくってるところさ!!」
きっとアランはそう言いたかったのだろう。「誰も想像できない画期的なものを生み出そうとしているんだ。つまらない質問で研究の邪魔をしないでくれるかな?」というアラン青年の気概と自負がひしひしと伝わってくる。
そして、“The best way…”という言葉は、「コンピュータの未来はどうなりますか?」などとつまらない質問をしに来る連中を煙に巻く格好の言葉だったに違いない。また、当時の PARCの技術者たちの気持ちをよほどうまく代弁してもいたのだろう。のちにPARCのスローガンにも採用されたという。