フェラーリにジャガー…クルマはなぜ炎上する?原因と対策を解説 (1/3ページ)
昨年末、相次いで起こった高級輸入車の炎上のニュース。単なる事故ではなく「事件」として取り扱われることが多いです。
では、どんな理由でクルマは燃えるのでしょうか?対策法はあるのでしょうか。ここで詳しく見ていきましょう。
■燃える高級車たち…ある日突然起こった惨劇!昨年末、東京のかちどき橋で起こったフェラーリ・360の炎上事故。
29日午後、東京都中央区勝どき1丁目の晴海通りの勝鬨(かちどき)橋上で、乗用車が燃え、現場は一時、騒然となりました。(日) pic.twitter.com/17zEBGgu0M
— 朝日新聞映像報道部 (@asahi_photo) 2015年12月29日その翌日には小田原厚木道路でジャガー・XEが炎上しました。
これらの事故で衝撃的だったのは、年式が古いクラシックカーやヒストリックカーではなく、比較的新しい年式のクルマで炎上事故が起こったということです。これらのケースに限らず、クルマは事故を起こせば炎上する例も多く見られます。
なぜこのような事態が起こるのでしょうか?
■最も多いトラブルの原因は、燃料系配管の劣化ご存知の通り、現在街を走るほとんどのクルマはガソリンや軽油などの化石燃料をエネルギーソースとして利用しています。
これらの燃料はタンクに一時的に蓄えられ、ポンプで吸い出し、専用の配管を通じてエンジンに送られます。その後エンジンのキャブレターやインテークマニホールド、シリンダー内で空気と合わさり、爆発・燃焼されクルマは走ります。
ここで問題になってくるのが、燃料を送る過程にある配管類の劣化です。この配管はゴムなどでできていることが多く、ゴムという材質は時間が経過するにつれて硬化したり、ひび割れが起きたりします。
さらに、エンジンルームは常に高温にさらされます。ゴムは温度変化に敏感で、劣化が一度進むとさらに劣化が促進され、最悪の場合は配管に亀裂が入り、そこから燃料漏れなどが起きてしまいます。