熱い展開がいっぱい! 一度は読んでおきたいおすすめサッカー漫画10選

学生の窓口

世の中には数々のスポーツ漫画があります。なかでもサッカーは実際のスポーツとしても人気が高いだけあって、たくさんの作品で題材にされていますよね。今回は、サッカー好きなら一度は読んでおきたい、理論的なサッカー漫画を集めてみました。現実のサッカーでも通用する理論が豊富にあるので一度は読んで参考にしてみてください。

■GIANT KILLING

「GIANT KILLING」は、監督が主人公の一風変わったサッカー漫画です。リーグで低迷するETU(East Tokyo United)。古巣の救世主になるべく日本代表にも選出されたことがある名選手が監督となってETUに戻ってきました。その名は達海猛。監督としてはイングランド5部のチームがプレミアリーグのチームから勝利をもぎ取れるほどの手腕を発揮していました。かつては「チームを見捨てた裏切り者」とまで呼ばれた男が古巣を立ち直らせるため、指揮をとることになります。

監督の勝利に対する指揮の考え方が丁寧に描写されています。ひょうひょうとした性格とは対照的に、サッカーに対する取り組みは真剣そのものでクラブハウスに泊まり込みで相手チームの研究を行うほどです。その名指揮っぷりはときには魔法のように感じることも。また、プロサッカークラブにおけるサポーターの立ち位置や経営の問題など現在のプロサッカークラブの問題が提起されており、非常に参考になります。少し変わったサッカー漫画を見てみたい方はぜひ一度手にとってみてはいかがでしょうか。

作者:ツジトモ
原案・取材協力:綱本将也
出版社:講談社
掲載誌:モーニング
連載開始:2007年
巻数:既刊37巻(2015年12月現在 連載中)

■1/11 じゅういちぶんのいち

「1/11 じゅういちぶんのいち」はジャンプスクエアで連載されていたサッカー漫画です。自分のサッカーの才能の限界を感じたことから安藤ソラは、中学卒業とともにサッカーをやめようと考えていました。そんなとき、彼の前に女子日本代表の若宮四季が現れ、アドバイスを残します。その後、若宮四季が事故で亡くなっていることを知ったソラは再びサッカーをはじめ、プロ選手を目指すことを決意します。サッカーと安藤ソラを通してさまざまな人物に影響を与えていく青春オムニバスストーリーです。

サッカーに真剣に取り組んでいる安藤ソラにさまざまな人物が感化されていく、というストーリーになっています。そのため、各話ごと視点が異なることがこの漫画の特徴。通常のサッカー漫画のようにそれぞれの話がつながっておらず、主人公もそれぞれ異なるのでどの話から読んでも問題ない形式となっています。主人公になる人物も、ソラと同じようなサッカー選手もいればマネージャー、ただのカメラ好き、演劇部の部長などさまざまです。

作者:中村尚儁

出版社:集英社
掲載誌:ジャンプスクエア
連載開始:2012年
巻数:全9巻

■フットボールネーション

「フットボールネーション」は、サッカー漫画なのにボールを使っていないところの技術を詳しく解説しているサッカー漫画です。河川敷で練習を行うアマチュアサッカーチームの東京クルセイド。そのチームの選手募集広告は、「脚のきれいな選手求む!」でした。「脚のきれいな選手」というのはもも裏の筋肉=インナーマッスルを使える選手であるかというところを見極めるため。非凡なサッカーセンスを持つ沖千尋を中心に本気で天皇杯優勝を目指すアマチュアサッカーチームの奮闘が描かれます。

2000年代に入ってサッカーはファンタジスタと呼ばれる複雑な技術は必要とされず、ボールを素早く止める、蹴る、走る、止まるといった基本的なことをいかに素早く正確に行うことができるかが問われています。この作品にもそれは反映されていて、ボールを使ったテクニックでなくいわゆるフィジカル面を重視した内容になっています。フットボールネーションを読むことで近代サッカーのいろはを知ることができます。

作者:大武ユキ

出版社:小学館
掲載誌:ビッグコミックスペリオール
連載開始:2009年
巻数:既刊8巻(2015年12月現在 連載中)

■BE BLUES! ~青になれ~

サッカーノートに書いた将来の夢、日本代表入りを実現するため全日本少年サッカー大会での優勝を目指しサッカーに取り組む小学生の一条龍。見事、ライバルを蹴散らし埼玉県予選で優勝を果たしたその帰り道、道路脇の階段から転落し、通常の歩行も杖なしでは困難なほどの大怪我を負ってしまいます。それから2年後……中学3年生となった龍が復活をかけ、中学最後の大会の高円宮杯への出場に挑みます。

「リベロ革命!」や「最強!都立あおい坂高校野球部」などのスポーツ漫画で実績のある田中モトユキが書いています。才能ある主人公である一条龍が、日常生活も困難なほどの大怪我を負いながらも尋常ではない精神力で復活するストーリーとなっています。龍だけでなく、テクニックは抜群だけど性格に難アリの桜庭やサッカーの本質を教えてくれる元ユーゴ代表監督のミルコなど脇を固めるキャラクターも個性的です。くじけた時に読むと元気になるサッカー漫画になっています。

作者:田中モトユキ
出版社:小学館
掲載誌:週刊少年サンデー
連載開始:2011年
巻数:既刊21巻(2015年12月現在 連載中)

■ファンタジスタ

東京の水本高校サッカー部の監督をしている水本琴音のもとに、九州の島で1人でサッカーをしていた弟徹平がやってきます。相手チームも含めて随一のテクニックを魅せる徹平でしたが、1人でサッカーをしてきたためチームプレイができませんでした。水本高校のチームメイトや他チームのライバル、年齢別代表への選出などを通して徹平のファンタジスタとしての才能が開花していきます。続編として、本田圭佑選手が原案協力となっている「ファンタジスタ・ステラ」があります。 古くはロベルト・バッジョなど、優れたテクニックからの誰もが驚くプレーを行うサッカー選手を意味する「ファンタジスタ」という言葉を日本で広めたサッカー漫画、それが「ファンタジスタ」です。

抜群のテクニックを持ちながらチームプレイが全くでき ない徹平ですが、チームメイトに意見を聞きながら徐々にチームプレイができるように成長していきます。そして、年代別代表に選出されていき、レベルの高い環境に身を置くことでよりサッカーを理解しようと、水本高校から離れるという選択に葛藤する姿を丁寧に描いています。

作者:草場道輝
出版社:小学館
掲載誌:週刊少年サンデー
連載開始:1999年
巻数:全25巻

■LOST MAN

週刊少年サンデーで「ファンタジスタ」を連載していた草場道輝のサッカー漫画が「LOST MAN」です。自分の名前や国籍すら思い出せない日本人と思われる記憶喪失の青年・マツモトがサッカービジネスのマネジメントをする代理人・サカザキとともに、自らのサッカーの能力を生かしてプロサッカークラブの助っ人稼業を行っていきます。サッカーの助っ人稼業をしていくことで自らのルーツや記憶を失った理由を取り戻していくストーリーです。

プロサッカーチームの助っ人という立ち位置になっているため、ポジションが固定されずGKからFWまで所属するチームで必要とされるポジションにつく斬新な設定となっています。常に「助っ人」という立場にいるため、常に結果を出す必要があることから仕事人のようなプレーをしていきますが、マツモトというキャラクターがコミカルに描かれているため明るい作品となっています。サッカーの描写はもちろん、マツモトを売り込むため代理人サカザキの知略を巡らした暗躍も丁寧に描写されており、そういった点も楽しむことができます。

作者:草場道輝
出版社:小学館
掲載誌:週刊ヤングサンデー、ビックコミックスピリッツ
連載開始:2008年
巻数:全17巻

■夕空のクライフイズム

木登学園高校サッカー部の監督、茂木の結果が全て、確実性のあるミスのないプレーという指導方針のため、2年生の今中は試合に出れないでいました。3年生が引退し、新チームに移行する時に茂木が他校の監督として引き抜かれ、代わりに今中ら2年生を指導していた雨宮が監督に就任します。その雨宮の指導方針は、「観客を魅了する美しいサッカーをして美しく敗れよう」という前任の茂木とは180度異なった指導方針でした。

この漫画の魅力はなんといっても城福浩監督のガッツポーズ、元アルゼンチン代表バティストゥータのマシンガンポーズのように実在する監督・選手のネタを入れてくるところで、知っているとついついニヤッとしてしまいます。コミックスには現在のサッカー界についての小ネタがついていたりと作者のサッカー愛を非常に感じる漫画となっています。また、主人公の今中のスタメンを目指すか、職人芸のスーパーサブとなるかの心の葛藤をうまく描いています。

作者:手原和憲
出版社:小学館
掲載誌:ビックコミックスピリッツ
連載開始:2014年
巻数:既刊6巻(2015年12月現在 連載中)

■マネーフットボール

「ORANGE」「オーレ!」といった国内プロサッカーリーグの予算お少ない弱小チームを描くことに定評のある能田達規のサッカー漫画「マネーフットボール」です。1部リーグ最大のビッグクラブである浦和レッドスターから2部リーグの愛媛イーカッスルにレンタル移籍中の20歳の梶本洋平、通称カジ。1年のレンタル期限を迎え、浦和レッドスターに戻れると思いきや守備力の向上を理由に浦和フロントからレンタル移籍の延長を言い渡されます。意気消沈するカジの前に現れたのは、サッカーデータ革命を標榜する新監督の大月雅史でした。データをお金に結びつけながら浦和レッドスターに戻るため、カジが奮闘していきます。

走行距離やパスの成功率などの細かいデータを解析することで低予算のチームでも予算規模が高いチームに勝つことができるというのがこの作品のテーマとなっています。そして、タイトルのマネーフットボールは、主人公カジが得意とするロングスロー1回にはいくらの価値があるのか、というような意味になっています。それ以外にも低予算チームならではの苦労が丁寧に描かれているのでJリーグファンであれば一度は読んでみてください。

作者:能田達規
出版社:芳文社
掲載誌:週刊漫画TIMES
連載開始:2015年
巻数:既刊2巻(2015年12月現在 連載中)

■蹴児 ケリンジ

全国の有望なサッカー少年が集う新設校、根尾井学園のサッカー部に招聘された名伯楽・円監督に憧れ、サッカー部に入部した少年田村蹴児。しかし、憧れた円監督はサッカー部を指導してすぐ、他界してしまいます。死ぬ間際に円監督がキャプテンに指名したのは、田村蹴児でした。しかし、キャプテンに指名された彼は、運動部にいるのが不思議なほどの運動音痴で……。

主人公は運動音痴の少年で、高校サッカーが舞台なのに一切試合に出ないという斬新な設定のサッカー漫画となっています。自らの豊富な知識を生かして、斬新な戦術を打ち立て根尾井学園のサッカー部を勝利に導いていくのですが、この漫画の良いところは田村少年の気持ちのアツさにあります。運動音痴なのに、いや運動音痴だからこそアツい気持ちがある、そんな田村に共感しながら読むことができます。巻数も全4巻と短いため、まだ読んだことがない方は読んでみてはいかがでしょうか。

作者:千田純生
出版社:講談社
掲載誌:月刊少年マガジン
連載開始:2011年
巻数:全4巻

■ANGEL VOICE

「ANGEL VOICE」は、2007年から2014年まで週刊少年チャンピオンで連載されていたサッカー漫画です。ケンカなら世界最強チームのレアル・マドリードにも勝てる……千葉県内でケンカ最強と呼ばれる不良の巣窟サッカー部の再生を図るため、千葉県にある市立蘭山高校の監督となった黒木鉄雄。サッカー部の再生のために黒木が目をつけたのは、中学時代最強と呼ばれていたシンゴ、ヒサシ、キヨハル、テルヒサの4人の1年生でした。様々な逆境に立ち向かいながら素人のサッカー部が激戦の千葉県予選に挑みます。

Jリーグで2015年から各選手の走行距離が発表されるなど、近代サッカーでは走るサッカーを重要視していますが、ANGEL VOICEも運動量というものを非常に重くみている漫画です。また、サッカー以外の描写以外に、サッカー部に復帰するかどうか悩んでいた脇坂に二宮が言った「今日逃げたら、明日はもっと大きな勇気が必要になるぞ」という名言や過去の評判から普段疎まれているサッカー部を人望のある運動部の部長がサッカー部を認めるシーンといった名シーンは必見です。

作者:古谷野孝雄
出版社:秋田書店
掲載誌:週刊少年チャンピオン
連載開始:2007年
巻数:全40巻

いかがでしたでしょうか? 有名な作品からちょっとマイナーな作品もありましたが、どの作品も独特の目線でサッカー漫画を書いていますのでぜひ一度ご覧になってみてください。また、これを機に現実のサッカー観戦に行ってみるのもおすすめです。

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