憲法のことをよう知らずに「改憲」言うたらアカンやろ?【矢島雅弘の「本が好きっ!」】 (2/2ページ)
(これは多くの関西出身者もそうですが)その理由を「私はね、方言っていうのは究極の地方自治だと思うんですよ」と、政治にからめて教えてくれました。
谷口さん曰く、統治政策の第一歩は言語統制なのだそうです。つまり歴史を振り返ると、よその国を占領した場合、まずは自国の言葉に変えるところから始まるということですね。その逆として、方言を使い続けるということは、地方のアイデンティティや文化を守ることにつながるとか。
しかしながら、言語はコミュニケーションツールでもありますから、全く通じないのも、それはそれで問題だとも言います。
例えば、谷口さんは「にぬき」(煮抜き:関西弁でゆで卵の意味)のような別地方の人に通じない言葉までは使わないそうです。ただしアクセントやイントネーションは関西のものを使用して「うちは関西人なんやで~」と地方の自治精神を保っているのだとか。
これはとてもアカデミックな発想ではないでしょうか。
関西弁を使い続けるという行動は、一見フツーの行動です。しかし、持論を持ち、使う意味を明確にすることが「政治」に結び付いていく。
そして実は、こういった発想が憲法や法律にも必要なのではと僕は思いました。

日本は法治国家ですから、僕たちは普段何気なく憲法や法律に従っています。
ではなぜ、自分は従っているのか? その意義や解釈をしっかりと持論に落とし込んでおけば、より能動的に憲法や法律について考えることができるはず。そこから本当の意味での「改憲」の議論ができるようになるのではないでしょうか。
難しいと思われがちな憲法や法学の基礎がスッと腑に落ちる、そんな感じのご著書と著者さんでした。
(文/ブックナビゲーター・矢島雅弘)
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【矢島雅弘の「本が好きっ!」】
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