金正恩ブランドは「メイドインジャパン」に敗北 (2/2ページ)
そこで、厄介払いを兼ねて、結婚する子どもにプレゼントする幹部もいる。何か言われても「金正恩氏への忠誠心を受け継ぐという意味を込めて贈った」などと言い訳ができる。
かつて、金日成氏から受け取った贈り物は「家宝」として大事にされた。しかし、カリスマもなく、忠誠心も得られていない金正恩氏からの贈り物は、単なる品物に過ぎない。プレミアが付かないため、市場では、他の製品と同じ値段で売られている。忠誠心の厚い人や、田舎の幹部なら喜ぶかもしれないが、質の高い外国製品を愛用している都会の幹部には「金正恩ブランド」はありがた迷惑に過ぎない。
だからといって「金正恩ブランド」に価値がないというわけではない。「朝鮮労働党第7回大会」や朝鮮労働党旗が書かれた液晶テレビは、間違いなく世界の北朝鮮マニアにとって垂涎の的だ。いっそのこと「金正恩ブランド」のテレビを海外のオークションサイトに出品したどうだろうか。高値で落札され、思わぬ外貨稼ぎになること間違いなしだ。