【ツレが産後ウツになりまして】第7回:アトピー性皮膚炎との闘い <前編> (2/3ページ)
画のなかには、かなり強めにゴシゴシと顔面をくまなく石鹸で洗ったあと、水勢MAXのシャワーで目・口・鼻・耳への入水を恐れることなく、バッシャバシャと洗い流されている赤ちゃんがいた。
これじゃまるで、水拷問だ……。これをわが子にやれってのかよ!? 俺にはできない。そう思っていると、先生が言葉を足した。
「赤ちゃんは、中耳炎にはかかりませんから」
理屈は聞き逃したが、「だから恐れるな」と、先生は覚悟を要求してきたのだろう。
■「ゴシゴシ洗顔」に泣き叫ぶわが子
ここから1日2回、恐怖のゴシゴシ洗顔が始まった。まだ「アトピーの疑いあり」と診断されただけで、何アレルギーなのか判明するのは月齢が増す、ずっと後のこと。
「洗顔だけでキレイな肌に戻った赤ちゃんもいますから」と先生。まだ生後2ヶ月の今できることは、このゴシゴシ洗顔しかないのだ。
朝のシャワーに入れるのは妻、夕方は僕が担当となった。妻は通勤前の忙しい時間にやることとなり、起床は前倒しの朝5時起きとなった。
夕方、風呂場に赤ちゃんを連れていき、バスマットに寝かす。シャワーで全身を流し、そして心を鬼にし顔面中を石鹸で洗い、シャワーで一気にゴシゴシと流す。
耳や目に入り、赤ちゃんは耳をつんざく声で泣き叫ぶ。風呂場だから余計に泣き声が響き、良心が痛む。
赤ちゃんのためとはいえ、まだ自我や記憶がないため僕を恨むことはないだろうが、それでもやはり、わが子が「怖い、苦しい」と泣くようなことをしなくてはいけないのは、心が裂けるほどに辛かった。
■それでも「肌の赤み」は増すばかり……ウチの赤ちゃんはお風呂が大好きで、湯船に少し浸かればすぐ寝てしまい、天使の笑顔で僕を癒してくれた。それは日々鬱積する子育てストレスが、一瞬にしてどこかに飛んでいく幸せな時間だった。しかし、それも今日から奪われたかたちに……。
それでも肌に改善が見られれば報われるのだが、肌の赤みは日に日に増していくばかり。
たまにシャワーの様子を妻が見に来るのだが、僕が鬼の形相でゴシゴシしているらしく、妻から「笑顔で!」と、よく言われた。