【プロ野球】成績で”背負ってる男”ヤクルト・山田哲人の凄さ (1/2ページ)
「今は、持っているのではなく背負ってます」という名言を覚えている野球ファンも多いのではないだろうか。斎藤佑樹(日本ハム)が2012年の開幕戦で完投勝利を挙げた後にインタビューで発したセリフだ。
そのセリフを、成績をもって体現している選手がいる。それはヤクルトの山田哲人だ。
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■成績で背負っている!
昨シーズンのヤクルトは山田が本塁打王と盗塁王。畠山和洋が打点王。川端慎吾が首位打者、最多安打を獲得。この3人が優勝に大きく貢献したことに異論はないだろう。
しかし、今シーズンは序盤に畠山が離脱。そして、神宮球場90周年の記念試合で川端が自打球により骨折、復帰は早くても9月だという。
その2人の穴を埋めるのは山田において他ならない。「背負ってます」というセリフこそ残していないが、7月20日の時点で打撃三冠。最多安打、盗塁王などでもセ・リーグのトップを走っている。文字通り川端、畠山の働きになるはずだったものも背負っているのだ。
■高校時代は逃げていた!?
履正社高時代、岡田龍生監督は同校の先輩・T-岡田(オリックス)と比べ、山田に対して「もったいない」と常々感じていたという。T-岡田は入学当初から「プロ入り」とうい目標を明確に持って練習に取り組んでいた。しかし、2年生までの山田はそうではなかった。
山田は副キャプテンを断っていたというほど、「責任」から逃げていた。
しかし「プロに行く」と目標が明確になった途端、山田の取り組み方が180度変わったという。その結果、40度の高熱にもかかわらず、迷惑をかけたくない一心で出場した大阪大会のPL学園戦では、9回に同点打を放ち甲子園出場を手繰り寄せた。それほどまでに山田は変わったのだ。