【プロ野球】現役プロもやってる?高校球界で大ブームを巻き起こした“魔法のキス” (1/2ページ)

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高校球界で大ブームを巻き起こした“魔法のキス”
高校球界で大ブームを巻き起こした“魔法のキス”

 古代ギリシア・テーベの最強部隊「神聖隊」をご存知だろうか?

 都市同士の争いが活発だった古代ギリシアでスパルタが強権政治を敷くなか、果敢にもスパルタに挑み、一時期は覇権を握ったテーベ。そのテーベの最盛期において、紀元前371年のレウクトラの戦いをはじめ、連戦連勝の功績を挙げ、英雄と謳われたのが神聖隊である。

 神聖隊は成り立ちが興味深く、なんと150組300人の男性同性愛カップルを募集し、結成されたのだという。友情を超越した愛情の下で戦う男たちは強いのだ……!

 そんな世界史の逸話を思い出す場面が、日本の高校野球でもあったことを覚えているだろうか。2008年、にわかに湧いた“魔法のキス”ブームである。

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■お茶の間がしかと見た“熱いキス”

 2008年、春のセンバツ3回戦、智辯和歌山(和歌山)と宇治山田商(三重)の試合でブームは幕を開けた。

 8回裏、宇治山田商の攻撃、1対1の同点で2死三塁。智辯和歌山にとって失点が許されない大ピンチ。

 ここで智辯和歌山の捕手・森本祥太はマウンドへ向かう。投手を励まし、間を取る“よくあるシーン”だと思いきや、森本はなんと投手・林考至の頬にいきなりキスをしたのだ!

 林は苦笑いを浮かべながら頬をユニホームで拭ったが、そのピンチを三振で切り抜け、延長11回まで無失点で抑える好投を見せた。

 この突然のキスは、緊張しがちな林をリラックスさせるために森本が仕掛けたサプライズで、「おまじない」「魔法のキス」としてメディアに大きく取り上げられ、反響を呼んだ。

 高野連からは即刻注意が与えられたが、これを境に「大衆の面前でキスをしてもいい」という謎の雰囲気が生まれ、イタズラ心に火がついた高校球児の間で“魔法のキス”は爆発的に流行したのだった。

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