友成那智 メジャーリーグ侍「007」 MVPは「田中将大」 最も期待を裏切った選手は? (1/2ページ)
メジャーリーグは7月10日に前半戦が終了。15日から後半戦に入る。今週は日本人大リーガーの「シーズン前半の総括」を行ったうえで、前半のMVP(最優秀選手)を選出し、併せて米国流にLVP(最も期待を裏切った選手)も選んでみたい。
■前半戦の総括
昨季、メジャーの日本人選手は故障者が続出し稼働率が極端に低下。総年俸に対する実際の働きは52.7%しかなかった。総年俸は5960万ドル(63億円)だったので30億円くらいが無駄になったことになる。そのため今季は、何が何でも年俸に見合った働きができることを示す必要があった。
結論から言うと、今季前半は、その命題を何とか達成することができたと言える。
今季の日本人メジャーリーガーの総年俸は6548万ドル(68.8億円)なので、前半戦の俸給の総計はその半分の3274万ドル(34.4億円)となる。
それに対し、WARベースで算出した前半戦の実際の働きは3440万ドル(36.1億円)で、俸給の総額をわずかに上回った。オールスター選出者がゼロだったのを見ても分かる通り、今季前半、日本人メジャーリーガーには際立った働きをした者がいなかった。しかし、DL入りしたのはトミージョン手術明けのダルビッシュ有だけで稼働率がたいへんよく、「カネの分は働いた」と言える結果になった。
■シーズン前半のMVP
候補:田中将大、イチロー
受賞者:田中将大
田中将大は7月6日現在、勝ち星が六つしか付いていないため、今季は不調だと思っているファンが少なくない。しかし、勝利数が少ないのは、ひとえにヤンキース打線の得点力不足に原因がある。今季のヤ軍は、打線の中軸がまったく機能せず、チーム得点はア・リーグ15球団中13位というひどさだ。その影響をもろに食ったのが田中なのだ。
田中は、昨年までは相手打線を自責点2以内に抑えれば、8割方勝ち星がついた。しかし、今季はそうならない。自責点2に抑えた試合はこれまでに6試合あったが、勝ち星が付いたのは1試合だけだ。それ以外にも自責点1の試合で負け投手になった試合と、8回まで無失点に抑えながら勝ち星が付かなかった試合が一つずつあり、今季はとことん勝ち運に見放されたシーズンになってしまった。