未来のスーパーフード候補はタンパク質豊富なゴキブリのミルク(ゴキブリ注意) (2/3ページ)
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ゴキブリの胚からこぼれるタンパク質結晶
「タンパク質、必須アミノ酸、脂質、糖質……まさに人が必要とするものです」とチャバス氏。エネルギー含量が非常に高いため、このゴキブリの子供は他のゴキブリの仲間よりも大きく成長するのだそうだ。またインスリンなどの他の結晶も体内で形成され、体の中に蓄えられる。どうやら、人間にとっても栄養満点な食べ物となる可能性を秘めているという。・ゴキブリミルクの摂取方法
今のところ、結晶はゴキブリの胎児の中腸から抽出される。が、増加する人口を賄うにはもっと効率的な方法が必要だろう。
研究チームは生物工学でその仕組みを再現してゴキブリミルクの大量生産を目指している。だが、まずはこの過程における正確な生物学的、化学的メカニズムを突き止めねばならない。現段階では、大量生産を実現するために、もっと簡単にこの現象を制御する方法を探している最中だ。・気になるその味は?
ちなみにチャバス氏は同僚との飲み比べに負けた罰ゲームとして、ゴキブリミルクを味見してみたそうだ。「特に味はしませんでした」と話す彼だが、アイスクリームに合いそうだとのことだ。ハチミツとコーンの風味を連想するのだとか。
この研究は国際結晶学連合ジャーナル『IUCrJ』(2016年7月)に掲載された。