”のび太くんのママ”になってない?「ダラダラ叱り」が子どもへもたらす悪影響

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”のび太くんのママ”になってない?「ダラダラ叱り」が子どもへもたらす悪影響

子どもに対して注意をしたり、叱るときにどのように言っていますか? ありがちなのが、ダラダラと叱り続けてしまうこと。

ドラえもんののび太くんのママをイメージしてもらえるとわかりやすいかもしれません。

子どもが悪いことをしたときに「ダメって言ってるでしょ!だいたいいつも○○君(ちゃん)はも出したものは片づけないし、ごはんを食べるときはボロボロこぼすし……」と言うようにいつのまにか普段のよくないところまで叱ったりしていませんか?

この叱り方は子どもに対してほとんど効果がないばかりか、悪影響があったりもします。

箕浦健治の著書『4歳~9歳で生きる基礎力が決まる!花まる学習式一人でできる子の育て方』を参考に、ダラダラ叱りの悪影響と対処法を筆者の経験を踏まえてご紹介します。

■ダラダラ叱りが子どもへもたらす悪影響

ダラダラ叱りは、なぜ効果がないのでしょうか? 

それは子どもの集中力が長くもたないからです。

子どもにダラダラと叱っても、だんだん子どもは話を聞かなくなってきます。

ママが叱っているときの子どもの頭の中は「早く終わらないかな?」と終わることを考えていたり、そもそも「なんで怒られてるんだっけ?」と叱られている原因を忘れている子もいます。

女の子の場合は叱っている理由を理解してくれることも多いですが、男の子の場合はだいたい忘れてしまっており、また同じことを繰り返して、同じように長く叱ってしまうことがおきます。

さらに子どもへのよくない影響としては、ママの機嫌をうかがうようになってしまうことです。

原因がわからないので、「よくわからないけどママの怒ることはしないでおこう」と子どもの創造性に溢れた自由な行動が制限されてしまう恐れがあります。

また、ママとしては本来叱って伝えたいことがあるのに、子どもが怒られないように行動するようになっては学ぶ機会も少なくなってしまいます。

■「子どもにきちんと伝わる」叱り方のコツ

ダラダラ叱るのではなく、“厳しく、短く、後を引かず”が叱り方のコツです。

そして、なぜ叱っているのか理由をきちんと説明すること。

子どももスパっと言われて叱られた方が響きますし、お互いすっきりしますよね。

こういう叱り方はママよりも男性のパパの方が上手だったりします。

また、ついつい怒っていると、子どもに対して自分の怒りや育児のストレスをぶつけてしまいがち。

実際、それでスッキリするわけでもなく、後から後悔してしまうママもいるかと思いますので、できるだけ短く、言いたいことを伝えることが子どもにとっても、自分にとってもプラスになるのではないでしょうか。

「短く言って本当に伝わってるの?」と思ってしまう方は、短く叱った後に、子どもに対して「なぜ叱られているかわかってる?」と理由を答えさせるのもいいですね。

もし、そのままきちんと答えたら「次からは気をつけて」と伝えるだけでいいですし、間違っていたら「違うよ。こういうことを伝えたかったの。」ともう一度言えば、子どもも理解が深まるはずです。

■逃げ場がなくなっちゃうからNG!パパとママで役割分担をしよう

叱った後、子どもと何もなかったかのように接することができればいいですが、落ち込んでしまう子もいます。

その場合、夫婦で叱り続けるのはよくありません。

ママにもパパにも叱られたら子どもは逃げ場がなくなってしまいます。

できるならパパが叱ったときはママがフォローするなど、役割分担して子どもと接するとよいでしょう。

子どもが叱られても大事にされていると感じれば、叱られたルールは守りつつも親の目を気にすることなく、自分で行動できるようになると思います。

いかがでしたでしょうか。

先日、電車の中でスタンプラリーをしている親子を見つけたのですが、5歳くらいの子どもがお友達の分の用紙を置いてきてしまったらしく、ママにすごい叱られていました。

ママは「何やってんの?」「あーあ、友達がかわいそう」と子どもを責めた後に、「どうするの?」と子どもに判断を求めていました。

子どもからすると悪気はなかったと思いますが、ひたすら責められ判断を求められても何も答えを出すことはできないですし、とてもかわいそうな感じでした。

ママとしても暑い中イライラしていたかもしれませんが、こういうときも短くスパッと叱って、「じゃあ、こうしよう」と次に楽しくなれる提案を子どもにしてあげるといいですね。

お互い楽しむためにスタンプラリーに来たのですからね。

【参考】

※ Yuganov Konstantin、TTL media/ Shutterstock

※ 箕浦健治『4歳~9歳で生きる基礎力が決まる!花まる学習式一人でできる子の育て方』(日本実業出版社)

【著者略歴】

※ 三尾 幸司・・・1979年生まれ。3児のパパ。某IT企業で営業をしながら、ワークライフバランスを実現し、たまに組織改革やダイバーシティ、女性活用などの推進に取り組み。また、NPO法人コヂカラ・ニッポンのメンバーとして、コヂカラMBAプロジェクトを進めており、子ども向けのキャリア教育やビジネスワークショップを実施。大手企業の社員の子どもや沖縄の高校生など、幅広く講演やワークショップを実施。

プライベートでは小中一貫校のPTA会長(4年目)として活動中。今までに1,000冊以上読んだ育児書やビジネス書のノウハウを元に、Blogや雑誌に子育てや教育に関する記事を寄稿し、子育てに関わる人の支援やアドバイス、将来の日本を支える子どもの教育や育成に力を入れている。AERA、Bonjureaha、サカイクなど寄稿多数。3人の子育てに毎日楽しくバタバタしてます。

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