労働時間を減らした方が作業効率が上がる。スウェーデンで一日6時間労働が実験的に導入され効果を上げる (2/4ページ)
企業側はそれによって競争力が削がれ、雇用や社会的費用などに関する厖大なコストが発生したと主張。これについて、労働組合がこうした政策がなければ雇用者は過度に長い勤務を強いるだろうと反論している。
フランスの同政策にはいくつもの抜け道があり、現在ではヨーロッパの平均と同じ週40時間労働が普通だ。しかもオランド仏大統領は同法の緩和を求める圧力に直面している。
スウェーデンの労働時間短縮実験は小規模事業者の間で一定の効果を上げている
こうした懸念があるとはいえ、スウェーデン国内の小規模事業者を対象とした労働時間短縮の実験は止まらない。そして、その多くで離職者の低下、創造性や生産性の向上といった結果が得られている。それは追加の雇用コストを相殺するに足るものだという。
「労働時間を短縮すれば雇用を増やす必要があると考えていましたが、全員の効率が上がったためにそうはなりませんでした」とストックホルムのインターネット関連スタートアップのマリア・ブラスさん。彼女によれば、労働時間が短いので、時間内に仕事を片付ける方法を日頃から考えるようになっているのだとか。無駄なメールや会議で人の足を引っ張ることはない。同社は20名の従業員を抱え、毎年利益が倍増している。
ヨーロッパ最大級の病院であるゴセンバーグのサールグレンスカ大学病院でも、極度の疲労や高い欠勤率の対策として同様のアプローチを試した。昨年、89名が所属する整形外科の看護師と医師の勤務時間を1日6時間に変更。これを補填するために15名のスタッフを新規に雇用し、診療時間も延長した。その結果、月に1,200万円ほどコストが増えたが、病欠はほぼなくなり、作業効率も向上している。