服選びでストレス倍増…ファッションって何を表しているの? (4/4ページ)

ほんの10年の間に、これだけコロコロと変わってしまうということは、「OLとはこうあるべきだ」「ママとはこうあるべきだ」という強迫観念が働いていると言えるでしょう。これは、「すべき思考」「絶対的思考」とも言い、認知の歪みの一種。本来、”絶対”というのは規則や法律くらいしかないのですが、「ダイエット中は絶対に甘いものを食べてはいけない」というように、自らに対して厳しいルールを強いてしまうのが特徴です。
また、現実とはグレーの部分が大半なのですが、曖昧さを許せずに白黒思考になってしまう人も最近は増えています。例えばファッションを変えるなら、気に入っている洋服は残しつつ新しいものをいくつか入れて、自分らしさを表現しながらコミュニティに入っていけばいいのに、絶対的思考や白黒思考によってガラッと一気に変えてしまう人がいます。
こういう人は、カテゴライズされていないと不安になってしまうのです。裏原系というカテゴリ、OLというカテゴリ、主婦というカテゴリ……。そのカテゴリから自分が外れることが許せないんですね。そのカテゴリに所属したいから、その服を着る……。ですが、このように服選びをしているときこそがより不安な気持ちを引き起こしてしまうのですね。
しっかり、今の自分が着ている服が何を意味するものなのか、どういう観点から服を選んでいるのか一度立ち止まって考えてみてください。
次回は、「着たい服と似合う服と落ち着く服」について解説していきたいと思います。
【山名裕子】

メンタルオフィス「やまなmental care office」代表臨床心理士。
大学にて心理療法の心得と技術を学び、2013年に臨床心理士の資格を取得する。主に認知行動療法によってカウンセリングをすすめ、心の専門家としてメディア出演をはじめ幅広く活動中。