なぜ子どもに算数をやらせる?実は「よりよく生きるため」のもの (3/3ページ)
そういう子は、いったん問題を解きはじめると決して顔を上げず、ノートの上で問題と壮絶な戦いを繰り広げるというのです。
しかも、答えを出したとしても、そこで終わらないのだとか。むしろ勝負は、答えを出してから。つまり、自分が出した答えに誤りがないかどうか、あらゆる方法を駆使して確認するのです。
これが、「大切なのは計算の速さではなく、考える深さ」ということの意味。
■自分なりの価値観を持つのが大切
事実、最近の中学入試算数では、レベルの高い学校ほど問題数が少ない傾向にあるそうです。だから速さなど必要なく、粘り強く問題に取り組み、時間がある限りひたすら見なおしをする。
計算の速さは有効な武器にはならず、無理にスピードを上げようとすると、雑になるだけだということです。
「算数の上達=賢くなる」。
そして賢くなることとは、計算が速くなることではないという考え方。
ましてや算数の点数が上がることでもなく、レベルの高い中学の入試問題が解けることでもなく、そういう中学に受かることでもないといいます。
大切なのは、ものを考えることができるようになること。つまり、自分なりの価値観(=判断力)を持てるようになることが大切だというわけです。
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こうした考え方に基づいた本書には、説得力のある考え方がぎっしりと詰まっています。
「たし算パズル」「お楽しみテスト」「思考力アップ問題」「推理パズル」「ラストスパート問題」など、掲載されている問題もオリジナリティ豊か。子どものいる方であれば、一度、手に取ってみる価値はあると思います。
(文/作家、書評家・印南敦史)
【参考】
※宮本哲也(2016)『伝説の算数教室の授業』ディスカヴァー・トゥエンティワン