切手の半分ほどのカケラが、水不足の救世主になるかも!? (1/2ページ)
開発途上の国や地域においては、安全な飲み水の確保はそう簡単ではない。水を殺菌するもっともポピュラーな方法は煮沸だが、そのためには貴重な燃料を使う必要がある。あるいは、プラスティックのボトルなどに入れて、紫外線で殺菌するという手もあるが、紫外線は太陽光のエネルギーのうち4%にしかならないため、紫外線による殺菌は6から48時間もかかってしまう。
しかし、アメリカのSLAC国立加速器研究所とスタンフォード大学の研究チームが、太陽光のエネルギーの約50%にも達する可視光線を使うことにより、紫外線殺菌法よりも圧倒的に短い時間で殺菌が可能なナノストラクチャー・デバイスを開発した。それは郵便切手の半分ほどのサイズだという。
source:https://www6.slac.stanford.edu/news/2016-08-15-slac-stanford-gadget-grabs-more-solar-energy-disinfect-water-faster.aspx
■ 過酸化水素を生成する
その小さなデバイスは、太陽光が当たることで、過酸化水素やその他の化学物質を生成し、20分以内に99.999%のバクテリアを殺すことができるという。いっぽうで、殺菌が終われば、それらの殺菌化学物質は速やかに消滅し、安全な水が残される。
「私たちが作ったデバイスは、長方形の小さな黒いガラスに見えるものです。それを水に入れ、太陽の下においておけば、あとは太陽光がすべてやってくれるのです」とChong Liu氏はレポートのなかで語っている。
電子顕微鏡でのぞくと、このデバイスの表面は、まるで指紋のように無数の線が狭い間隔で並んでいる。この線ひとつひとつは、非常に薄いフィルムである。研究者たちはこの薄いフィルムを『ナノフレーク』と呼んでいる。これは二硫化モリブデンが迷路の壁のように積み重なったものである。