金正恩氏があわてふためく「スパムメール」の中身 (1/2ページ)
ついに北朝鮮国内の携帯電話にもスパムメッセージが飛び交う時代となった。それも広告の類いではなく、朝鮮労働党の幹部を批判する政治的なメッセージだというから驚きだ。北朝鮮当局は当然のことながら大騒ぎとなっている。
北朝鮮国内のデイリーNKの取材協力者がごく最近入手した情報によれば、スパムメッセージが確認されたのは北朝鮮北部の国境都市。取材協力者の安全を守るため、取材経路も含めこれ以上の周辺情報は明かせない点をご容赦願いたい。事件は今まさに進行中であるため、続報を取材するためにも慎重を期す必要がある。
女子大生が酷い目に現在分かっている範囲では、スパムメッセージは電話機にSMS(ショートメッセージ)形式で届いた。日付けはすべて同一(8月20日前後)だが、受信時間はまちまちだとのことだ。受け取った一人が国家安全保衛部(防諜、思想統制を担う秘密警察)に通報したことで、事件が明るみにでた。
事態を重く見た保衛部が「不穏なメッセージを受け取った者は自主申告せよ」と公示したところ、10余名が申告したのだ。保衛部当局は申告者の携帯電話を申告したその場で没収し、3日にわたって持ち主に返さずにいる。
メッセージの内容は「党のイルクン(職員)は何をしている!」、「イルクンは賄賂をもらってばかり!」、「無実の者は捕まえるな!」など、いずれも労働党による施政を批判するものであったと取材協力者は明かす。
北朝鮮の携帯電話システムでは、SMSを送る際に、送り主の電話番号を自由に変更できるため、理論的にはスパムメールを簡単に送ることができる(なお、韓国も2000年代は同様のシステムであった)。
北朝鮮当局は、外部からの情報流入をことのほか嫌ってきた。一部の例外を除き、外国の現代エンタテイメントを楽しむことさえも処罰の対象になる。最近にも、外国のドラマや映画を見ただけの女子高生や女子大生が、当局により信じられないようなひどい目に遭わされている。
300万の「時限爆弾」気になる発信者の正体は、30日までの時点では明らかになっていない。