【プロ野球】マニアなカープファンが選んだ、ありそうでなさそうな2016年広島・個人的MVP!? (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

■連勝のはじまり、優勝への激走

 次に名前が上がったのは守備、走塁のスペシャリスト・赤松真人だ。

「今年のターニングポイントとなる試合を決めたのは赤松だった。物議を呼んだあの“コリジョンサヨナラ”から、赤松の足同様にとてつもない早さでカープが上がっていった」

 そう語るのは40代の男性。6月14日の西武戦。赤松の放った1打は、今シーズンから導入されたコリジョンルールの影響で、判定が覆る幸運なサヨナラ勝ちを呼び込む。この試合を起点に始まった34年ぶりの11連勝で、広島は独走態勢を築いていった。

 このコリジョンサヨナラだけではなく、時として大きな仕事をやってのけるのが赤松の魅力。しかし、大仕事もさることながら、赤松の最大の魅力は脚力にある。

 今シーズン、飛躍的に得点が伸びた広島。その原動力のひとつには、これまた飛躍的に伸びた盗塁数がある。そして、その陰に赤松の存在があったのは、ファンのなかでは有名な話だ。

 赤松の盗塁技術、洞察力はチーム随一。その技術を惜しむことなくチームに浸透させたことこそ、盗塁数と得点数が増加した一因と見られている。

 当然ながら、自身が代走出場時、相手チームに与えるプレッシャーも驚異的だ。 現在、15得点はチーム10位。出場数85試合、0本塁打、21安打の選手がチーム上位の得点を挙げている事実こそ、赤松の走塁技術の高さを裏づけている。

 今シーズンの躍進の陰には赤松がいた!

■脇を固める選手の充実が強いチームの象徴

 この他にも、ベテラン捕手・石原慶幸や、今村猛らをMVPに推す声もあった。彼らのような脇を固める選手たちをMVPに推す声が挙がることが、今年の広島のよいチーム状況を象徴しているように思えてならない。

 いつでもヒーローが誕生し、脇を固める選手が仕事を全うした。その総合的な強さが、今期の広島の躍進に繋がったと言える。

 今回、名前の挙がった選手たちのMVP受賞は残念ながらないだろう。しかし、彼らの活躍なくして今シーズンの快進撃はなかった。その事実はファンの誰もが知っている。

文=井上智博(いのうえ・ともひろ)

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