ついに完結!「秋本治・こち亀」40年秘話を漫画界の重鎮が語り尽くす!(2)「人間の鑑みたいな人です」 (2/2ページ)

アサ芸プラス

「最初のペンネームを見た時は、ちょっといいかげんな人だなぁと、思ってしまいました(笑)」

 当初、秋本治氏は「山止たつひこ」というペンネームだった。「がきデカ」の作者・山上たつひこ氏をもじったものである。山上氏本人からクレームが出たこともあり、100話目で現在の名前に。著書で秋本氏も、〈山上たつひこ先生に本当に申し訳ないことをした〉〈若気の至りとはこのためにあるような言葉です〉と、反省することしきりだ。

「『こち亀』は半分ギャグで半分ストーリー。個性的なキャラクターも次々と登場して毎回読み切り。そういう作品ですから3、4年も続くかな‥‥と、思って読んでたんです。ところがいつまでたってもおもしろさが落ちない。私も経験があるんですが、漫画家は長く続けているとどうしてもスランプが来る。彼にはそれがほとんど感じられない」(前出・ちば氏)

 その秘訣は、秋本氏の“マンガ愛”だと、ちば氏は言う。顔を合わせると必ず漫画の話になるそうだ。

「『永井(豪)さんの作品のあのシーンがすごい』『安孫子さん(藤子不二雄(A))のこの場面のここがおもしろい』って、別の作家の何十年も前の1コマのことを細かく覚えてるんです。本当に真面目で漫画が大好き、漫画家の‥‥というより人間の鑑みたいな人ですよ」(前出・ちば氏)

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