サントリー4連勝&王者パナソニック2敗目。大活劇の深層は。 (1/2ページ)
<ジャパンラグビートップリーグ 2016-17 第4節>パナソニック 15-45 サントリー(2016年9月17日/東京・秩父宮ラグビー場)
前年度9位から2012年度以来の王座を狙うサントリーは、3連覇中のパナソニックを前にも「やってきたことを、勇気を持ってやり切る」と沢木敬介監督は強調した。
もっとも、司令塔のSO小野晃征は「パナのディフェンスの人数が減ることは少ない。まずはしっかり前に出て、その後で判断を…」。青いベールの相手守備網を把握したうえ、密集の近くの壁へ突っ込む「ダイレクトプレー」を重用した。
何より研究成果を発揮したのは、スクラムにおいてだ。
春先に元日本代表コーチのマルク・ダルマゾの臨時指導で一体化したFW陣は、パナソニックの最前列勢の癖をもとに作戦を立てていた。11年目のHO青木佑輔の感性が活きた。
日本代表の右PR畠山健介を軸に、ぐいとせり上がる。その画を、26歳の左PR石原慎太郎も共有していた。
「相手へのスカウティングのもと、1番(左PR石原)からプレッシャーを与えて、ハタケさん側に寄る」
7点リードで迎えた前半32分頃、自陣10メートル線付近手前中央の1本。キックオフからほぼイメージ通りの押し方で好感触を得ていた8人は、ここでも電車道を走る。ペナルティキックを得て敵陣ゴール前まで進み、右端から左、左へと「ダイレクトプレー」を重ねる。
渦中、SO小野は察した。
「ディフェンスが左に流れた」
一転して右へ回り込み、球を呼ぶ。衝突。次の局面で数的優位を作ったサントリーは、短いパスの連続で、WTB中靏隆彰のトライを導いた。
直後のゴールを決めて17-3とリードを広げたSO小野は、決め事を貫いた先の「判断」を「前に出られた分、そうしたプレーが見えてきた」と述懐。右PR畠山は、流れの起点となったスクラムをこう振り返る。
「いろんな要因がかみ合って、よく組めたと思います。しっかり前に出て、押し上げる。その役割ができた」
序盤から苦しんだパナソニックは、PR川俣直樹の途中出場などでスクラムはやや修正。しかし、本来あったかすがいは欠いたままだった。