頭は午前に使うべし!脳のリズムを鍛える「4・6・11の法則」 (2/3ページ)
昼食後は眠くなるものですが、生体リズムの研究では、たとえ昼食を摂っていなくても、あるいは少量の食事を2時間おきに摂り続けるという条件でも、起床8時間後には眠くなることが明らかになっているというのです。
そして2回目の眠気は、普段の起床時間の2時間前であり、多くの人にとって明け方にあたる時間。
どうしても眠れなくても、明け方にはウトウト眠っていたという体験をしたことがある人も多いはずですが、それはこういう理由があるからだというのです。
■「深部体温」もパフォーマンスに影響する
さらに、内臓の温度である「深部体温」の影響も。人間は深部体温が上がるほど元気にハイパフォーマンスになり、下がるほど眠くなるといいます。
なお深部体温が最高になるのは、起床から11時間前後。6時に起床していたら夕方の17時がいちばん体が元気に働く時間帯であり、この時間帯には眠気が起こらないということ。
これらの組み合わせにより、私たちは「午前」に冴えて「午後」に眠くなり、「夕方」に元気になって、「眠る前」に眠くなるというリズムになるわけです。
■「4・6・11の法則」で脳は鍛えられる
つまり人間の理想的なリズムは、午前に頭を使い、午後に短い睡眠をとり、夕方に体を使うと、夜には質の高い睡眠が取れるということ。
著者はこれを、起床から4時間以内に光を見て、6時間後に目を閉じ、11時間後に姿勢をよくする「4・6・11睡眠の法則」として、さまざまな現場での安全な業務と生産性の向上に活用しているのだそうです。
生体リズムには、ひとつのリズムが整うと、それが基準となって他のリズムが同調する仕組みがあるのだといいます。ですから、4・6・11の時間、すべてのことを実行する必要はないのだとか。
■もっともやりやすいことだけを実行すべし
そこで、どれかひとつ、もっともやりやすいことだけを実行してみることを著者は勧めています。